ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の株価・銘柄分析と今後 5Gを一早く商用化した大手通信キャリア

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】基本情報と歴史

ベライゾン・コミュニケーションズはAT&Tと並ぶアメリカの大手通信事業者です。米国内ではAT&Tに次ぐ規模でほとんどこの2社がシェアを占めています。アメリカの1億1千万人を持つベライゾン・ワイヤレスを傘下に持ちその他消費者向けにインターネット・音声・データ通信を提供しており、また政府機関向けや大企業にグローバル・セキュリティ・クラウドサービスも提供している米国の代表的通信事業者です。ネット広告事業を拡大するために2015年にAOLを買収し、さらに米ヤフーを買収するなど通信料以外の収益源を拡大すべく取り組んでいます。

次世代5G技術の商用化をいち早く行い現在は対応端末の拡充やネットワークの高速化に注力し、通信事業でさらなる高速ネットワークの提供を目指しています。

13年の連続増配銘柄であり、配当収入が長期にわたり期待できる銘柄です。

また、NYダウ平均30種の構成銘柄でもあります。

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の株価推移

TradingView提供のVZチャート


ベライゾン・コミュニケーションズの株価(2019年10月28日現在)です。ITバブル期の株価を超えられない状態が続いてはいますが、現在株価は上昇し当時の株価を超える兆しが見えつつあります。

実際に5Gを活かした事業が始まり、そのスタートをいち早く切ることが出来ただけに先行者としてどこまでやれるかが注目されています。

コンテンツ事業への参入を進めるAT&Tとは対照的に通信事業への特化姿勢を示しています。株価チャートを見れば、通信事業に特化しようとするベライゾンの方が高い評価を受けているようにも見えます。

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の財務分析

売上高と営業利益等の推移

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。

非常に緩やかながらも成長していると言えるでしょう。

営業利益と純利益の推移

営業利益と純利益はその年に起きる様々な要因により若干の幅があります。

営業利益率と純利益率の推移

営業利益率と純利益率に関して、これは十分な数値と言えるでしょう。設備の維持管理に莫大なコストがかかる業界としては相当優秀な部類の企業であると思います。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 4.37 3.21 7.36 3.76 4.65

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

直近のEPSは概ね横ばいとなっていますが、5Gの対応に伴う莫大な設備投資があった上でのことだと考えると仕方ない面があるかもしれません。

BPSは年々増加傾向であり、足元の土台を固めてきています。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

総じて負債が大きい会社でありながら、殆どは長期債務であり流動資産比率は若干低いもののすぐに問題が出てくると思われるほどではありません。有形固定資産に該当する設備投資を進めたため貸借対照表が大きくなっています。

キャッシュフローの推移

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

EPSや営業利益などとは少し違い、キャッシュフロー自体は比較的良好です。営業キャッシュフローは増加傾向にあり、フリーキャッシュフローも安定した金額を維持しています。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

一概に言えるものではありませんが、15%を超えていれば良好と言えるでしょう。

設備投資額の推移

設備投資の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の株主還元

配当と配当性向の推移

 配当金と配当性向の推移を記載しています。配当金は13年に渡る連続増配が行われており、少しずつ増加しています。

配当性向はAT&Tに対してもかなり良好でまだまだ増配余力があるように感じられます。このあたりも投資家に好感されてきた理由の一つと言えるでしょう。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】の今後の事業展開

前述のようにベライゾン・コミュニケーションズはAT&Tに次ぐ規模の大手通信会社であり、2社でアメリカの市場を圧倒していますがその将来的な方向性は大きく違います。

AT&TはディレクTVやワーナーメディアの買収を通じてストリーミング配信事業に参入、ベライゾン・コミュニケーションズは5Gをいち早く商用化しその通信品質を更に向上させるべく投資と対応端末の拡充を進めています。

高速通信需要が高まり、2019年の業績は好調でした。2020年以降その流れと活用範囲は更に広がると見られますので経営陣は業務効率化などによるコストカットで増収増益を狙っています。

まとめ

AT&Tと並ぶ通信会社でありながら違った同社とは違った路線を歩んでいます。将来的により成長するのは通信事業に専念したベライゾンか、配信事業にも力を入れたAT&Tなのか今後の世界の流れで変わります。

どちらも増配を続けており、配当金を目的に投資するにはかなり良い企業です。

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この記事の改訂前版です。配当など数字などのデータは少し古いものも掲載しているので長期的な比較の際は是非

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の銘柄分析(株価・配当・見通し)

2019年11月21日

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