テクニカル分析は不要?初心者でもチャートを読みテクニカル分析を行う事の重要性

アマチュア投資家とプロ投資家を分ける知識と分析力の差

ファンダメンタル分析で現れるの最も大きな差は恵まれた環境から生じる情報量と時間

ファンダメンタル分析においては下記の記事でも紹介したように、機関投資家をはじめとした、プロ投資家は個人投資家などのアマチュアとは環境や情報量、において圧倒的な差があります。

テクニカル分析とは? そのメリットやおすすめの指標を紹介

この差を少しでも埋めるために初心者も含めた個人投資家ができることを紹介していきます。そのためにはまず、初心者を含む個人投資家とプロをはじめとした機関投資家の差はどんなところでついているのかを分析していきます。

環境や情報量の差

個人投資家は投資をするにあたって企業の情報や経済に関する情報を収集しようとした時、最も深い情報源となるのは「四季報」、「有価証券報告書」、「決算短信」、「各企業のIR情報」、「報道機関が発表するニュース」、「公的機関が発表した文書」になると思われます。

中には、YouTubeやブログなどで他の投資家やアナリストの見解を情報源としている人もいるでしょう。

個人投資家にとって情報源として手軽に使えるものはこう言ったものが主となる上にそもそも本業があったりして、多くの時間を投資に割くことができなかったりと言った事情もあります。

これらの情報には共通点があり、多くの場合において個人投資家は素早い行動ができないと言っても過言ではありません。

それぞれ、四季報の発売日、企業や報道機関が情報開示を行なったタイミング、公的機関が予め予告していた発表時間に全世界に周知されることとなり、個人投資家はそこから情報源を読む又はそれに基づいて作成された報道などを通じて情報を得ます。

しかし、機関投資家をはじめとしたプロ投資家はアナリストが随時企業の役員や担当者と訪問も含めた様々な手段で対話・インタビューを随時行い情報収集を行っています。

他にも、機関投資家はロイターやBloombergなどの情報端末を保有し常に動いているチャートやニュースをはじめとした金融情報を素早く入手するための設備が整っており、これを個人投資家が真似するのは非常に困難です。

そのため、企業が事前に出している業績予想が未達に終わりそうで企業側が下方修正を出す際や調査で株価が割安だと確信を持つに足る情報を得る事ができた場合など、事前に把握しポジションを調整する事ができます。

個人投資家は公開情報を見て業績や見通しを推測するに留まることがほとんどですが、機関投資家は自ら調査を行うほかにその人員やこれまでに蓄積された知識や分析に関する技術を使い業績やその影響に関する動向を察知して動いています。

投資にかけることが出来る時間の差

これは決定的な違いであり、当然とも言えるでしょう。機関投資家は顧客から資金を預かり運用する事を仕事にしています。そのため、プロである機関投資家は多くの時間をかけてより綿密に投資対象とそれを取り巻く環境について分析し判断をするのが可能であり、又それは機関投資家の重要な業務でもあります。

それに対して、個人投資家の大多数は投資が本業ではなく普段はサラリーマンとして働いていたりする方がほとんどです。

そう言った方々は投資に関して多くの時間を割くことはほぼ不可能ですし、本業がある事を考えるとそうすべきだとも思いません。

この点に関しては、どうしても埋められない差の代表と言えるものでしょう。

 

個人投資家におけるファンダメンタル分析とテクニカル分析の使いわけポイント

これらファンダメンタル分析は投資において非常に重要な要素で、基本的な知識の有無は大きな差が生まれます。これを抜きにして市場を深く理解する事はできません。しかし、これだけで機関投資家と戦うのは非常に厳しい状況となります。

そのため、ファンダメンタル分析に関しては基本的な部分をしっかりと理解した上で取引時にテクニカル分析の要所で活かして行く、銘柄選びの時に重要な参考情報として使うなどといった方法が好ましいでしょう。

テクニカル分析の必要性

ファンダメンタルは良好でも下落局面はある!

投資家にとって好材料を発表した企業でも、株価が一定期間ずっと上がり続けるわけではありません。例えば自社株買いを発表したから次の日に立会開始と同時に成行で株を購入したところ、前日比6%上昇した価格での取引成立後から株価は下落し続け、1%の含み損で立ち合い時間が終わるなどと言った事は多々あります。

チャートは様々な時間足で、多くの情報や多数の投資家の思惑を織り込みながら上下を繰り返し動いています。トレンドができて、一定方向に動いている時も同じで一直線にはならず殆どの場合上下を繰り返しながら動いていきます。

購入するタイミングが重要

上記のパターンでも、前日比では5%上昇し取引を終えたものの売買が成立したときの価格が6%上昇した時だったため含み損になりましたが、仮に成行で注文を出さずにしっかりとテクニカル分析を行い時を見計らって4.5%上昇の時点で売買を行うことができていれば0.5%の含み益になっています。

テクニカル分析は主観に基づく思い込みを排した客観的な分析が可能

市場で取引を行っている時、トレーダーも人間なのでやはり主観が入ります。自分自身のファンダメンタル分析に基づいた判断に自信があると「ここはもう少し上がりそう」「これはまだ下がりそう」と思うあまり、冷静な判断ができず自分が思っていた方向と違った向きにチャートが動いたとしても損切り・利益確定ができず、損失を拡大させたり得られたはずの利益を逃してしまったりすることがあります。

それを避けるために、冷静な判断が可能な時にテクニカル分析を行った上で自分自身の中で「予想と違った動きをどれくらいしたら取引を終了する」とルールを決めておけば、こう言った事態を未然に防ぎやすくなります。

例えば、ファンダメンタル分析に基づいたデータでは業績・見通しも良く、増配し、自社株買いまで発表されるなど買い要素が満載であると判断し買った株が予想に反して下落を続けた時はその分析が間違っていたか、株式市場が評価を誤っているかのどちらかになります。

投資は「負けない」のが最も重要です。「自分の分析は絶対に間違っていない」といつまでの自分の判断が正しいと過信してしまうといつまでも損失が拡大し続ける恐れがあります。

市場がその評価を間違う事はあり、ある時突然、それまで過小評価されていた株価が上昇し始める事はあります。

しかし、その過小評価であると言った分析が仮に正しかったとしても「いつ、正当な評価をされるか」は誰にも分かりません。

万年割安株と言った言葉もあるくらいで、この投資法は非常に強い忍耐力が必要です。

テクニカル分析は不要??????

トレンドの見極めに重要な役割を果たす

「チャートはただの値動きを示したデータであり、これを元に将来の株価を予想できるものではない」テクニカル分析は不要と批判的に述べる方も少なからずおられます。実際、Google検索でも「テクニカル分析 不要」で検索すると多くの記事がヒットします。

しかし、チャートには「トレンド」という一度チャートの方向性が出てくるとそれなりの長期間はその方向性に沿った株価の動きが継続すると言ったものです。

上昇相場は、まず機関投資家又は一定数以上の個人投資家がある株価に目を付けて買いを入れることで少し株価が上がり、その動きに様々な投資家が徐々に追随することで始まります。

投資では、この多くの取引が反映されている「トレンドの転換点」と「大きな値動きがある時」に大きな収益を上げる機会が生まれるのでこれを早く察知し対応することが必要です。

テクニカル分析はトレンドをいち早く把握し、適切な売買を行うタイミングを図る上で非常に重要なツールなのです。

適切な売買タイミングを把握する

投資は「買う時」「保有期間」「売り時」の3つがあり、それぞれのタイミングや期間がその収益を左右します。最適なタイミングで買うことができても、最適なタイミングで売り利益を確定することができなければ最高の収益を得る事はできません。

市場には様々な事があり、急激な相場環境の変化が思わぬ時に起こることもあります。

そう言った時に主観を残してしまうと正しい判断が出来ない可能性がありリスクが上がるため、予め自分の中で取引のルールを定めておく必要があるのです。

テクニカル分析はチャートが動いていればいつでも適応可能なので客観的な取引ルールを定めて、適切な売買タイミングを把握しリスクを下げる(儲けることよりも重要です)ために非常に有効な手段となります。

なぜ売買の傾向は一定期間続くのか

買いが続く事でトレンドが生まれるのは上記で説明した通りですが、なぜその材料が出た時に株価が一気に高騰したりしないのでしょうか。

相場では、大きな資金量を持つ者が実質的に相場を左右します。その大きな資金を持つ機関投資家(それも複数)が1つの銘柄を1度に取引してしますと需給の関係で成り立っている相場を混乱させてしまう上にその機関投資家自身も割高な価格で掴んでしまう恐れがあるため、通常は一定期間をかけて少しずつ買いを続けます。

そうすると、全体的な取引の方向性が買いに傾き需給関係で成り立つ相場は上昇して行くことになります。

複数の機関投資家が同じことを考えていたり、これに追随する動きを見せることでその動きは加速したり継続したりしていきます。

自社株買いが期間と金額を決めて行われるのはこのためでもあります。(自社株を一度に買うと相場への影響が大きい)