プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の銘柄分析(株価・配当・見通し)

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の基本情報

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の事業と歴史

現在180か国以上で多数のブランドを有し「P&G」の名で知られる世界最大の消費財メーカー、プロクター・アンド・ギャンブルは1837年にローソク業者のウィリアム・プロクターと石鹸業者のジェームス・ギャンブルの共同出資により設立されました。1937年から一貫してダウ平均の構成銘柄として米国を代表する企業であり続けています。社内での競争が激しく世界有数の収益性を持っておりP&Gのブランド戦略はMBAのケーススタディの題材としてもよく取り上げられています。近年横ばいとなっているEPSから再び成長するために利益率の低いブランドを売却する経営改善策に取り組んでいます。

パンパース、JOY、パンテーン、ボールドなどですが他にも多くのブランドがあります。実はプリングルス(ケロッグ社に売却)やクレアラシル(2000年に現在のレキットベンキーザに売却)なども元々はP&Gのブランドでした。

120年中断することなく配当を継続し、更に現在まで60年以上に渡り増配を続けている配当王銘柄です。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の株価推移

プロクター・アンド・ギャンブルの株価(2019年10月22日現在)です。

約40年間の推移ですが一時的に下がることはあってもその後更なる成長をしているのがわかります。特に近年の株価上昇が著しいです。

 

 

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の増配年数と配当利回り

増配年数

62年

配当金(配当利回り)

2.98(2.5%)

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の注目ポイント

世界規模の強力なブランド戦略

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)は世界的なブランドをいくつも持っており、その商品ブランドを育成する事に非常に長けています。ブランドとして、企業名を知っていることは多いと思いますがその商品名まで知っていることはあまり多くないのではないでしょうか?それがプロクター・アンド・ギャンブル(PG)に関しては、「ボールドやJOYは知っているけど作っている会社であるp&Gの名前がプロクター・アンド・ギャンブルだとは知らなかった」という方は意外と多いと思います。(私自身もこの世界に関わるまで知らず、友人に聞いてみても知らない人が一定数いました。)

毎年巨額の広告費をかけていることからもわかるようにブランド育成に非常に力を入れており、ブランドマネージャー間の競争は非常に激ししいそうです。

営業利益率改善のためのブランド整理を行っている

世界的消費財メーカーであるプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)ですが、近年は成長が頭打ちとなり伸び悩んでいます。特に新興国でその需要に応え爆発的な人気を有するブランドの開発ができていません。そこで利益率の低いブランドを売却・統廃合するなどして経営改善に取り組んでおり、ブランドの数は100ほどありましたが現在は60ほどにまで減少しています。

これにより、広告費を削減したうえで人員なども高利益のブランドにそそぐことができるためです。

こうした、経営改善をしている中で代表的なアクティビスト(物言う株主)として知られる、ネルソン・ペルツ氏が率いる「トライアン・ファンド・マネジメント」が株式を取得し委任状争奪戦の末ペルツ氏が取締役となりました。ペルツ氏が参画する現在の取締役会の下で新たなブランドが生み出されることを期待します。2019年10月22日現在でトライアン・ファンド・マネジメントは1.4%に相当する株式を保有しています。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の業績・財務

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の配当金と配当性向・増配率

年間配当金

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
配当 1.64 1.8 1.97 2.14 2.29 2.45 2.59 2.66 2.7 2.78

配当金は着々と増えていっています。近年は緩やかになってきていますが無理のない増配を今後も続けていく意思の表れだと見えます。

配当性向

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
配当性向(%) 38.5 43.8 50.13 58.47 59.33 61.1 106.15 72.09 48.3 75.75

近年になって配当性向が上がってきていますが、その中でも減配せずに続いてます。2015年のように一時的に100%を超えても増配は続くと予想されます。

増配率

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
増配率(%) 9.76 9.44 8.63 7 6.99 5.71 2.7 1.5 2.96

ここ数年かなり控えめな増配率になっていますがこれは将来のEPS成長がどれだけ改善されるかにかかっていると思います。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)のEPS(1株当たり利益)とBPS(1株当たり純資産)

EPS

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
EPS 4.26 4.11 3.93 3.66 3.86 4.01 2.44 3.69 5.59 3.67

EPSは概ね横ばいと言った感じです。利益率改善が功を成すと元に戻ると思われますが今後に注目です。

BPS

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
EPS 4.26 4.11 3.93 3.66 3.86 4.01 2.44 3.69 5.59 3.67

ブランドの減損などもあり、中々伸びきらない感じではありますが安定した企業だけに悲観的になる必要はないと思います。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の発行済み株式数

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
発行済株式数 2,668.0 2,553.3 2,498.0 2,504.7

あまり大きな数字ではありませんが、利益が圧迫された状況でも増配に加えて少量ながら自社株買いもできるというのは相当なものだと思います。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の売上高

売上高

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
売上高 76,694 77,567 81,104 83,680 84,167 83,062 70,749 65,229 65,058 66,832

事業再編の結果、売上高はかなり落ちてしまっていますが利益率が大幅に改善されているため問題はないです。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の営業利益・純利益

営業利益

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
営業利益 15,374 15,732 15,495 15,920 15,745 16,060 11,012 14,361 14,685 14,781

売上高は落ちていますが営業利益に大きな変化はありません(営業利益率が改善している)。2015年まで19%台に落ち込んでいた利益率は2016年を境に22%前後にまで回復しています。この状況が好感され市場では株価が上がっている様子です。

純利益

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
純利益 13,436 12,736 11,797 10,756 11,312 11,643 7,036 10,508 15,326 9,750

所有するブランドの「ジレット」が評価損を計上した影響で純利益は落ちてしまっています。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)のキャッシュフロー

営業キャッシュフロー

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
営業CF 13,284 14,873 13,958 14,608 15,435 12,753 14,867

投資キャッシュフロー

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
投資CF -1,093 -6,295 -4,107 -2,890 -5,575 -5,689 -3,511

フリーキャッシュフロー

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
フリーCF 11,681 13,005 9,925 15,538 9,469 6,874 10,872 12,121 15,305 9,478

フリーキャッシュフローは横ばいですが安定して創出されています。株主還元の源泉ともいえ近年は反転する様子が見えているところです。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の営業キャッシュフローマージン

営業キャッシュフローマージン

年度 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
営業CFM(%) 15.87 17.67 16.8 20.65 23.66 19.6 22.25

2016年以降の利益率改善策が大きく表れ始めた部分だと思います。それ以前も高い水準であり全く問題はないです。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の今後の見通しとまとめ

日用品の世界において強力なブランドを築いてきました。今後の新興国でもこれまでと同じようなシェアを獲得することができれば再び成長し続ける企業となるでしょう。

120年の間配当を継続しており、今後もインカム収入として長期に渡り投資家にリターンをもたらしてくれると思います。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

閲覧ありがとうございます。こちらも押していただけると嬉しいです!