ネクステラ・エナジー【NEE】の株価・銘柄分析と今後 再生可能エネルギーの最大手

ネクステラ・エナジー【NEE】の基本情報と歴史

ネクステラ・エナジーはフロリダ州に本社を置く最大手電力会社です。風力や電力等の再生可能エネルギーに関しては世界最大級のです。買収等を行い利益が急成長しています。

傘下のフロリダ・パワー&ライトはフロリダ州の約半分である500万世帯の顧客に対して電力を供給し、主力事業会社であるネクステラ・エナジー・リソーシズは米国内の33州とカナダで事業を行う世界最大級の再生可能エネルギー会社です。行っている幅広いエネルギーセクターであるため景気に関する影響を受けにくいです。

風力・太陽光・原子力など気候変動が現在世界的な問題となっている中で大きく注目されている事業をいくつも持っています。

新規の買収等にも積極的で年々企業の規模が拡大しています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

ネクステラ・エナジー【NEE】の株価推移


株価は順調に伸びてきています。2017年以降の成長が大きいです。世界全体で株価が大きく下落した2018年後半期も伸び続けており、公益セクターの強さが分かります。

また、長く世界のエネルギー企業の時価総額トップの座にいたエクソンモービルを2020年10月に抜き去りました。

10月16日現在 ネクステラ・エナジー 1461億ドル  エクソンモービル 1457億ドル

これはこの数年で急速に進んだ旧来型エネルギーから新たな再生可能エネルギーへの移行や化石燃料、化石燃料の生産に伴う温室効果ガスや気候変動への影響など社会的な変化が強く反映されているでしょう。

PERとPBRの推移

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

化石燃料から急激な転換が進む兆しが見えている事で大きくPERは上がっています。

ネクステラ・エナジー【NEE】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。多くを傘下のフロリダ・パワー・ライトが占めており、同社はフロリダ州の約半分の家庭に電力を供給しています。

その次にネクステラ・エナジー・リソーシズ、サザンカンパニーから買収したGulf Powerが続きます。近年は再生可能エネルギーを軸に買収による拡大を進めています。

国・地域別売上高比率

売上高はほぼ全てアメリカ国内となっています。

再生可能エネルギーの将来性

近年、技術的にも社会的にも再生可能エネルギーに対する追い風と既存のエネルギーに対する逆風となっています。

環境保護を訴える活動も活発化し、既存の石油・石炭系エネルギーに対する融資削減要求やその事業が及ぼす気候変動への影響を開示するように株主と社会が要求するなど非常に厳しい状況です。

その中で、再生可能エネルギーは技術的に低コスト化などで採算が取れるようになり前述の社会的な要請から様々な後押しがあります。

電気自動車メーカーのテスラもこの追い風に乗って事業を拡大し続けており、この流れは当面続くものと思われます。

ネクステラ・エナジー【NEE】の財務分析

直近5年をグラフにしてそれより前のデータがあるとより理解が深まると思われるものはグラフの外で更に5年ほど前まで載せています。

売上高と営業利益等の推移

2010 2011 2012 2013 2014
売上高 15,317 15,341 14,256 15,136 17,021
営業利益 3,246 3,312 3,276 3,541 4,395

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。

売上高は長期的にもゆっくりと成長を遂げています。

営業利益と純利益の推移

2010 2011 2012 2013 2014
営業利益 3,246 3,312 3,276 3,541 4,395
純利益 1,957 1,923 1,911 1,908 2,465

営業利益と純利益も電力供給世帯の増加によって安定して増加しています。

営業利益率と純利益率の推移

2010 2011 2012 2013 2014
営業利益率 21.16% 23.23% 21.64% 20.80% 25.82%
純利益率 12.76% 13.49% 12.63% 11.21% 14.48%

営業利益率エネルギーセクターの中でも高いです。エクソンモービルの近年の営業利益率が約3%〜7%で推移している事からもこの利益率が相当に優秀な数値であることがわかります。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 6.06 6.24 11.39 13.88 7.76

過去のデータ

2010 2011 2012 2013 2014
EPS 4.74 4.59 4.56 4.47 5.6

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

一株当たりの価値は年々上昇を続けています。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

多くの発電設備を有するエネルギー企業であるだけに、負債と固定資産が多いです。

キャッシュフローの推移

2013 2014
営業CF 5,102 5,500
フリーCF -2,996 -2,732

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

営業キャッシュフロー毎年増え続けています。買収の他に多くの投資を必要とする事業であるため投資が年々巨額になっています。成長途上である事と太陽光発電も風力発電も大きな投資を必要とする事業である点を考えるとこの数字は妥当なものと言えるでしょう。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。特に可も不可も無い数字となっているでしょう。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言える中で40%前後の数字を維持し続けており、非常に効率よく営業活動から現金を稼いでいるといえます。

設備投資額の推移

設備投資の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

設備の維持費でありながら成長への投資を行う必要性から設備投資は年々増加傾向にあります。

ネクステラ・エナジー【NEE】の株主還元

配当と配当性向・増配率の推移

配当金と配当性向の推移を記載しています。成長途上の企業でありながら、配当金を支払い尚且つそこそこの増配率で増配を繰り返しています。

成長に向けた投資を行いつつも他のエネルギー企業と同じように多くの株主還元を行っていく方針を経営陣は示しています。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

成長途上の企業であり、発行済み株式数は増加傾向にあります。当面は配当によって株主に還元していく方針です。

まとめ

アメリカ国内の再生可能エネルギー事業を主体に成長を続け、遂に石油メジャー最大手を抜き去るといった偉業を成し遂げたネクステラ・エナジーです。2022年までは一株利益で年間6〜8%の成長を目標にしており、公益セクターでありながら大きな成長が期待できる分野として期待が高まっています。

ネクステラ・エナジー【NEE】の関連記事・参考情報

再生可能エネルギーへのシフトが市場で進んでいると言った指摘です。

米ネクステラとエクソンの時価総額逆転、エネルギー転換反映=UBS

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