アルトリア・グループ【MO】の株価・銘柄分析と今後 歴史的高リターンの連続増配株

アルトリア・グループ【MO】の基本情報と歴史

アルトリア・グループは、2003年までの旧名フィリップ・モリス・カンパニーズでも知られる本部を置く世界最大のタバコ製品の製造・販売メーカーです。

2008年2月19日まで、ダウ平均株価算出採用企業でもありました。

2003年1月27日にフィリップ・モリス・カンパニーズからアルトリア・グループへ社名変更。2007年3月30日クラフトフーヅをスピンオフ、そして2008年3月28日にアルトリア・グループのタバコ事業国際部門としてフィリップ・モリス・インターナショナルをスピンオフしました。

アルトリアグループは元々フィリップモリスの米国内事業を行っていましたが、米国内でのたばこ事業が抱える訴訟リスクを切り離すためにフィリップモリス(PM)からアルトリアグループ(MO)が分社化しました。そのため、アルトリアグループは海外事業を持っておらず、全てが米国内での事業になります。紙巻きたばこ・無煙たばこが中心ですが、ワインの販売も行っています。

他にも種類メーカーである、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB InBev)の株式を約10%保有し、近年成長を遂げる電子タバコ会社であるJUUL、合法隊まのCronos Groupに出資を行うなど

配当再投資により高いリターンを得ることができたシーゲル銘柄の筆頭格です。高配当で事業の参入障壁もあり、安定したキャッシュフローが見込めるなどまさに配当投資家のマネーマシン言っても過言ではないでしょう。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 51年
S&P格付け BBB
従業員数 7300人
創業年 1822年
上場年 1923年
決算 12月
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PERとPBR・配当利回りの推移

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
PER 16.99 19.27 21.82 9.29 13.45
PBR 18.53 32.15 39.54 10.27 8.82
配当利回り 4.79 4.25 3.85 3.4 4.47
2018年 2019年 2020年
PER 13.42 17.08
PBR 6.25 14.9 26.84
配当利回り 5.88 7.97 7.45

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

タバコに対する逆風が表面化し、株価が下落を始めた頃からPERは下落を続けています。ESG投資により、タバコ等の銘柄に資金がまわりにくくなってきた結果株価は下落しています。

アルトリア・グループ【MO】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開


近年まで長年右肩上がりを続け投資家に対して、長期的に大きなリターンをもたらしてきた銘柄でしたがここ数年でたばこ業界に吹き荒れる逆風などから株価が半分ほどになってしまいました。たばこ規制はタバコに関して常についてきたリスクであり、いまになって驚くようなことでもない上に業績に直結するほど深刻な事が起こっているわけでもないため今の安い時期が配当投資家にとってはチャンスだと考えています。

逆風のタバコ株

近年タバコ株は、ESG、健康志向、健康志向に伴うタバコ規制で売上本数も流入資金も共に下落しています。

ESGによって機関投資家がタバコ株や燃料系企業を投資対象から外し始めたり、健康志向によって禁煙・嫌煙が増加し喫煙者はタバコを吸う場所が限られたり増税を強いられたりしています。

そして、その健康志向により電子タバコなど派生商品への規制が進んだり広告も規制されてしまったりしています。

しかし、タバコは依存性が強くそう簡単にやめられるものでなければなくなりもしません。よって値上げによって売上金額を維持した上で本数が減っているので原価は下がり、寧ろ広告が規制されたことで広告費が浮き営業利益率向上の手助けになっている皮肉な一面もあります。

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タバコは「罪の株」とも呼ばれ投資を避ける著名投資家もいます。バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットは過去にタバコ株を

「It costs a penny to make. Sell it for a dollar. It’s addictive. And there’s fantastic brand loyalty.」

訳 「作るのに1セントかかる。 1ドルで売る。 中毒性があります。 そして、素晴らしいブランドロイヤルティがあります。」

と絶賛していますが、投資はしておらず過去にタバコ業界への投資を断ってもいます。その理由は

I’m wealthy enough where I don’t need to own a tobacco company and deal with the consequences of public ownership.

訳 私はたばこ会社を所有し、公有の結果に対処する必要がないほど裕福です。

この意図はおそらく、タバコが及ぼす結果に社会的責任を負う事を示しているのだと私は考えています。

引用元は最後の関連情報に掲載しています。

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アルトリア・グループ【MO】の業績データ

売上高と営業利益等の推移

グラフA 売上高と利益

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 16,824 16,892 16,619 17,500 17,663 17,945 18,854 19,337 19,494
営業利益 6,387 6,264 6,276 7,314 8,095 7,619 8,365 8,941 9,589
純利益 3,206 3,905 3,390 4,180 4,535 5,070 5,241 14,239 10,222
2018年 2019年 2020年
売上高 19,627 19,796 20,841
営業利益 9,498 10,485 10,869
純利益 6,963 -1,293 4,467

 

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。横ばいとなっています。タバコは売上数が年々減少しているのですが、値上げによって売上高を維持する事ができています。

同じく営業利益は横ばいが続いています。しかし、微増しておりアルトリアの価格決定力など事業の底硬さも見えます。

 

営業利益率と純利益率の推移

グラフC 営業利益率と純利益率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業利益率 37.96% 37.08% 37.76% 41.79% 45.83% 42.46% 44.37% 46.24% 49.19%
純利益率 19.06% 23.12% 20.40% 23.89% 25.68% 28.25% 27.80% 73.64% 52.44%
2018年 2019年 2020年
営業利益率 48.39% 52.97% 52.15%
純利益率 35.48% -6.53% 21.43%

2019年の純利益率は特殊な状況で急落していますが、営業利益やキャッシュフローその他に問題はありませんので特に気にする必要はないかと思います。

営業利益率は一貫して伸び続けており、タバコ需要の低下でも強い事業である事がわかります。

営業利益率・純利益率・売上高成長率の推移

グラフD 成長率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高成長率 0.40% -1.62% 5.30% 0.93% 1.60% 5.07% 2.56% 0.81%
営業利益成長率 -1.93% 0.19% 16.54% 10.68% -5.88% 9.79% 6.89% 7.25%
純利益成長率 21.80% -13.19% 23.30% 8.49% 11.80% 3.37% 171.68% -28.21%
2018年 2019年 2020年
売上高成長率 0.68% 0.86% 5.28%
営業利益成長率 -0.95% 10.39% 3.66%
純利益成長率 -31.88% -118.57% -445.48%
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1株の価値(BPS・EPS・SPS・CFPS)の推移

グラフE 1株の価値

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
BPS 2.49 2.16 1.58 2 2.17 1.47 1.51 6.4
EPS 1.54 1.87 1.64 2.06 2.26 2.56 2.67 7.28 5.31
2018年 2019年 2020年
BPS 8.27 5.68 1.69
EPS 3.68 -0.7 2.4

グラフE2 1株当たりの売上高

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりの売上高(SPS) 8.13 8.05 8.65 8.84 9.07 9.61 9.91 10.15
2018年 2019年 2020年
1株当たりの売上高(SPS) 10.40 10.59 11.21

グラフE3 EPSと1株当たりフリーCFの比較

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりフリーCF(CFPS) 1.25 1.70 1.87 2.12 2.28 2.85 1.85 2.46
2018年 2019年 2020年
1株当たりフリーCF(CFPS) 4.32 4.06 4.39

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)CFPS(1株あたりフリーキャッシュフロー)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

CFPSは会計上の利益では無くフリーキャッシュフローの面から数字を出します。基本的にEPSと一致しますが、会計処理の方法が変わったり「純利益は減少したがフリーCFは増加した」場合などにより正確な情報を読み取る事ができます。

安定した数字とSPSの伸びがわかります。後述のように自社株買いを大きく行っており、その影響もあります。

キャッシュフローの推移

グラフH キャッシュフロー

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業CF 40,513 40,878 41,244 41,609 41,974 42,339 42,705 43,070
フリーCF 23 20 24 26 28 28 74 52
2018年 2019年 2020年
営業CF 43,435 43,800 44,166
フリーCF 35 -7 21

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

ここでは主に営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを紹介します。投資や財務コストに関しては設備投資やインスタント・カバレッジ・レシオを参照ください。

そして、タバコ企業の特徴として新たな投資をあまり必要としないポイントがあります。これはまさに参入障壁とブランドそのものが大きなビジネス上の利点となっていると見る事ができるポイントです。

グラフS キャッシュフロー比率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業キャッシュフロー成長率 -19.63 30.57 8.03 12.09 6.58 24.6 -34.75 29.83
フリー・キャッシュ・フロー成長率 -18.01 34.98 7.73 12.3 6.03 24.02 -35.46 31.12
売上高に対する投資の規模 0.99 0.63 0.71 0.74 0.91 1.21 0.98 1.02
2018年 2019年 2020年
営業キャッシュフロー成長率 70.48 -6.6 6.99
フリー・キャッシュ・フロー成長率 72.62 -6.89 7.42
売上高に対する投資の規模 1.21 1.24 1.11

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローの成長率と売上高に対する投資の規模を示しています。

投資がどれだけ売上高に結びついているかを知ることができます。

アルトリア・グループ【MO】の株主還元の推移

配当金・配当性向・増配率の推移

グラフF 配当と配当性向・増配率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
配当 1.32 1.46 1.58 1.7 1.84 2 2.17 2.35 2.54
配当性向(%) 85.71% 78.07% 96.34% 82.52% 81.42% 78.13% 81.27% 32.28% 47.83%
増配率 11% 8% 8% 8% 9% 9% 8% 8%
2018年 2019年 2020年
配当 3 3.28 3.4
配当性向(%) 81.52% -468.57% 141.67%
増配率 18% 9% 4%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。2019年がすごいことになっていますがこれは特殊な要因でありキャッシュフローや営業利益率が示すようにさほど気にする必要はないでしょう。

増配率は8%近く高めです。配当性向も80%を目標にしており、近年の水準で維持されれば問題はないと思われます。

発行済み株式数の推移

グラフL 発行済み株式数

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
発行済み株式数(百万) 2,079 2,064 2,024 1,999 1,978 1,961 1,952 1,921
2018年 2019年 2020年
発行済み株式数(百万) 1,888 1,869 1,859

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

 

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アルトリア・グループ【MO】の財務諸表と財務データ

貸借対照表

グラフO・P 貸借対照表

2010~2017

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
現金・短期投資 6.19 8.85 8.21 9.11 9.63 7.28 9.95 2.9
売掛金・売掛債権 0.23 0.73 0.55 0.33 0.36 0.38 0.33 1.4
棚卸資産 4.82 4.81 4.94 5.39 5.92 6.24 4.47 5.15
その他の流動資産 4.76 4.91 4.18 4.08 4.04 4.8 1.06 0.61
有形固定資産 6.36 6 5.95 5.82 5.75 6.09 4.26 4.43
無形固定資産 46.23 46.73 48.83 49.43 50.28 53.21 37.71 40.99
その他の長期資産 31.41 27.98 27.34 25.84 24.02 21.99 42.22 44.53
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
買掛金 1.42 1.36 1.28 1.17 1.21 1.23 0.93 0.87
短期借入金 1.62 4.13 1.51 2.9 0.01 2
未払税金 0.62 0.6
未払負債 13.52 14.23 15.44 14.82 15.17 17.1 12.55 9.94
その他の短期負債 2.75 2.89 2.51 2.75 2.98 3.41 2.59 2.91
長期借入金 32.63 35.45 35.15 40.14 39.71 39.69 30.22 30.16
その他の長期負債 35.17 33.89 32.52 27.8 29.29 29.71 25.92 18.52

2018~

2018年 2019年 2020年
現金・短期投資 2.4 4.3 10.43
売掛金・売掛債権 0.56 0.54 0.29
棚卸資産 4.19 4.65 4.15
その他の流動資産 0.59 0.3 0.15
有形固定資産 3.48 4.06 4.24
無形固定資産 31.41 36.26 37.52
その他の長期資産 57.38 49.9 43.22
2018年 2019年 2020年
買掛金 0.72 0.66 0.8
短期借入金 24.89 2.03 3.17
未払税金
未払負債 9.78 10.75 11.79
その他の短期負債 2.7 3.18 3.38
長期借入金 21.39 54.99 59.1
その他の長期負債 13.94 15.73 15.75

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

流動資産そのものは多いと言えませんが、現金創出力と資金繰りはかなり良好で心配はいらないでしょう。

グラフR 損益計算書(費用と利益)

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上原価 45.61 46.21 45.35 40.8 43.38 41.05 40.06 38.69
売上総利益 54.39 53.79 54.65 59.2 56.62 58.95 59.94 61.31
販売費及び一般管理費 17.19 15.9 13.03 13.13 14.15 14.36 13.7 12.12
研究開発費
その他 0.12 0.12 -0.18 0.24 0.01 0.22
営業利益 37.08 37.76 41.79 45.83 42.46 44.37 46.24 49.19
資産運用利益 -3.2 -4.18 -4.78 -6.53 0.86 -1.52 66.77 1.23
2018年 2019年 2020年
売上原価 37.57 35.79 37.51
売上総利益 62.43 64.21 62.49
販売費及び一般管理費 14.04 11.24 10.34
研究開発費
その他
営業利益 48.39 52.97 52.15
資産運用利益 -0.8 -49.1 -19.09

業績の蘭で紹介済みの収益に対応した損益計算書の費用項目と残った利益を表記しています。

財務状態と健全性

グラフG 財務データ

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
有利子負債比率(%) 32.63 37.07 39.28 41.65 42.61 39.7 30.22 32.16
自己資本比率(%) 13.89 9.97 8.97 11.82 8.74 8.85 27.8 35.6
2018年 2019年 2020年
有利子負債比率(%) 46.28 57.02 62.27
自己資本比率(%) 26.58 12.65 6

ここでは、有利子負債比率・自己資本比率を紹介します。この自己資本比率と有利子負債比率は企業の健全性を大きく表しているので注目しましょう。

グラフQ 財務比率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
流動比率 0.87 0.93 0.77 0.93 0.9 0.86 0.98 0.64
当座比率 0.35 0.46 0.37 0.47 0.45 0.35 0.64 0.27
財務レバレッジ 7.2 10.04 11.15 8.46 11.44 11.3 3.6 2.81
負債比率 2.35 3.56 3.92 3.4 4.54 4.48 1.08 0.85
2018年 2019年 2020年
流動比率 0.2 0.59 0.79
当座比率 0.08 0.29 0.56
財務レバレッジ 3.76 7.92 16.7
負債比率 0.8 4.35 9.85

流動比率、当座比率、財務レバレッジ、負債比率を示しています。

流動比率は流動負債に対する流動資産の割合で計算され、短期的な支払い能力を示しています。当座比率は、流動資産の中で「現金預金」「受取手形」「売掛金」などの現金化しやすい資産だけで計算される、流動比率よりも厳しい基準で見た短期的支払い能力の指標です。

財務レバレッジ銀行借入や社債発行などを活用して自己資本を梃子(レバレッジ)にどれだけ負債を活用しているかを示しています。後述される自己資本比率の逆数関係にあり、負債をどのくらい有効活用しているかを表すため、この倍率が高くなると、負債増加によるリスクが顕在化するため注意する必要があります。

 

ROE・ROA・営業キャッシュフローマージンの推移

グラフI 経営の効率性

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
ROE(自己資本利益率) 84.01 76.42 121.7 124.14 141.82 177.5 181.66 72.53
ROA(総資産利益率) 10.5 9.12 11.53 12.89 14.59 15.61 36.23 22.9
営業CFM 16.38% 21.74% 22.30% 24.77% 25.98% 30.82% 19.60% 25.25%
2018年 2019年 2020年
ROE(自己資本利益率) 46.11 -12.38 98.42
ROA(総資産利益率) 14.07 -2.48 9.22
営業CFM 42.75% 39.59% 40.23%

こちらは経営の効率性を示すROEとROA、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

ROAは総資産利益率を表しており、会社が有する資産を活用してどれほどの利益を上げる事ができているかを表しています。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

一概に言えるものではありませんが、15%を超えていれば良好と言えるでしょう。アルトリア・グループは15%を上回っており、30%近辺を出していたりと非常に優れたキャッシュフローを得る力がある事がわかります。

グラフI-2 経営の効率性2

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
投資資本利益率(ROIC) 28.58 23.36 28.44 29.19 30.73 34.39 69.27 38.33
インタレスト・カバレッジ・レシオ 6.04 5.58 6.74 7.59 10.07 10.84 29.75 14.35
資産回転率 0.46 0.45 0.48 0.5 0.52 0.56 0.49 0.44
2018年 2019年 2020年
投資資本利益率(ROIC) 21.35 -0.98 15.74
インタレスト・カバレッジ・レシオ 14.4 1.58 6.63
資産回転率 0.4 0.38 0.43

こちらでは投下資本利益率(ROIC)、インスタント・カバレッジ・レシオ、資産回転率の推移を示すグラフを掲載しています。

投下資本利益率は自己資本や有利子負債も含めた事業活動のために行われた投資がどれだけの利益を生み出したかを数字にしています。

インスタント・カバレッジ・レシオは、会社が営業活動により生み出す利益(基本的に営業利益)と金融収益(受取利息と受取配当金が主に該当)が、毎年の支払利息をどの程度上回っているかを示しており、 企業の財務健全性を示す数値であり、この数値が高いほど金利の支払いなどに関して財務的に余裕があります。反対に比率が低いと営業収益のうち多くの割合が支払利息に当てられる形で負債元本が減らず、財務上厳しい状態にあります。

総資産回転率は企業の資産が効率的に売上に結びついていることを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。

財務効率と回転率等

ここでは財務効率などに関連した数値を解説していきます。

グラフU 財務効率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売掛金回収期間 1.96 3.88 4.81 3.18 2.43 2.4 2.6 2.74
在庫日数 85.59 85.12 81.05 91.81 91.87 95.99 96.17 103.46
回収期間 24.23 24.52 21.94 21.78 19.34 19.24 19.44 19.33
現金循環日数 63.31 64.47 63.92 73.21 74.96 79.15 79.33 86.87
2018年 2019年 2020年
売掛金回収期間 2.64 2.71 2.53
在庫日数 112.77 119.11 99.42
回収期間 19.13 18.65 16.46
現金循環日数 96.28 103.17 85.49

ここでは、売掛金回収期間と在庫日数、回収期間、現金循環日数を紹介していきます。

売掛金回収期間は売掛金がどれくらいの期間をかけて回収されているかを日数で表しており、その日数が短いほど現金化までにかかる期間が短く資金を効率的に活用できていることになります。

在庫日数は在庫として滞留している日数を表しています。在庫として保有している商品の総数が売上の何日分と言い換えることも出来、この日数が少ないほど在庫量は適正な数にコントロールできていると考える事ができます。

回収期間は投資金額が投資によって生まれるキャッシュフローで計算して何年で回収することが出来ているかを表します。設備投資に関する収益性計算には様々な方法が存在しますが回収期間を指標とした場合、この期間が短いほど安全に効率的な投資ができていると考える事ができます。

現金循環日数は「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」とも言われ、企業が商品を仕入れるために支出を行なってから売上及び売上債権の回収によって現金を得るまでの期間を指します。この日数が長いほど、手元の現金が減っている期間が長い事になり資金繰りの懸念が現れるため、経営状態を表す重要な指標とも言えます。

グラフV 財務効率 回転率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上債権回転率 186.65 94.16 75.92 114.69 150.17 152.05 140.63 133.06
棚卸資産回転率 4.26 4.29 4.5 3.98 3.97 3.8 3.8 3.53
固定資産回転率 6.67 7.23 8.11 8.55 8.95 9.51 9.82 10.07
 資産回転率 0.46 0.45 0.48 0.5 0.52 0.56 0.49 0.44
2018年 2019年 2020年
売上債権回転率 138.22 134.67 144.23
棚卸資産回転率 3.24 3.06 3.67
固定資産回転率 10.19 10.06 10.39
 資産回転率 0.4 0.38 0.43

ここでは、回転率を中心に解説します。売上債権回転率、棚卸資産回転率 固定資産回転率 資産回転率を紹介しています。

売上債権回転率は会社が有する売上債権の回収がどのくらいの期間で行われているかを示す指標で、この数字が低いほど債券の回収に時間がかかっており、資金の効率的な活用が妨げられている事になります。

棚卸資産回転率は在庫回転率と言われることもあり、仕入から売上に至るまでの在庫期間によって適切な在庫量などの判断をするための指標であり、在庫を減らしている会社はこの比率が高くなります。在庫回転率が低いと言う事は顧客に販売される事なく在庫として保持する数が多く、管理コストや廃棄リスクを負っていることになります。

固定資産回転率は保有する固定資産が効率的に活用されているかを示しています。この比率が低い場合は保有する固定資産が有効に活用されることなく滞留している疑いがあり、固定資産への投資が過剰である可能性があります。

総資産回転率は企業の資産がどれだけ効率的に売上に結びついているかを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。売上高が総資産の何倍あるかを見ることでその売上に貢献した企業の総資産がどれほど効率的に活用されているかを測ります。(「グラフI-2 経営の効率性2」で解説済みです)

まとめ

タバコ業界は逆風に晒されていますが、タバコは長期的にも存在こそし続けるでしょう。現在も増配を続けており、割安な高配当銘柄として残り続けています。

これまで述べたように様々な困難がついている業界ですが、配当投資家にはかなり有力な選択肢であると考えています。

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