マクドナルド【MCD】の株価・銘柄分析と今後 世界トップのハンバーガーチェーン

マクドナルド【MCD】の基本情報と歴史

マクドナルドは知らない人はいないといっても過言ではないほとの世界的ファーストフードチェーンです。国際購買力平均価格の指標としてマクドナルドの主力商品であるビックマックを例に挙げたビッグマック指数が提唱されるほど、マクドナルドは世界的な企業です。マクドナルドは他の多くのファーストフードチェーンと若干異なるビジネスモデルを有しています。

不動産会社のような収益形態を持ち、供給品や技術料・ロイヤリティの他に賃借料を徴収しています。フランチャイズ契約の条件として、店舗の不動産をマクドナルド側が所有しフランチャイズ会社は売り上げの一部を賃借料としてマクドナルドに支払っています。マクドナルドはこのようなフランチャイズ化を近年より強く進めています。2017年3月からはモバイル注文など新しい成長戦略も行われています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 44年
S&P格付け BBB+
従業員数 205000
創業年 1940
上場年 1966
決算 12

マクドナルド【MCD】の株価推移


40年を超える連続増配など、従来から株主還元に積極的でしたが2015年以降の経営再建で5億ドルのコスト削減や、株主還元の強化を掲げており、今後の企業再建推進の一環で行われる株主還元強化により更なる株価上昇も見込めます。

PERとPBRの推移

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

概ね25倍前後のPERで推移しています。

マクドナルド【MCD】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。フランチャイズ収益と直営店の収益が大多数を占めています。

今後はその直営店を減らし、フランチャイズを増やし営業利益率の拡大に取り組んでいます。

国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。

新たな成長戦略

2015年に一時停滞を見せましたが健康志向の高まりなどを受けて、新たな顧客層の開拓やメニューの改定などを行った上で店舗の93%をフランチャイズ化するなど大きな方向転換をしました。

注文方法としてモバイルアプリを利用し店舗では受け取るだけと言った新たな注文方法も開始しており、2020年の新型コロナウイルスの状況下では旧来から行っていたデリバリーと合わせてこれは大きく活かされました。

マクドナルド【MCD】の財務分析

直近5年をグラフにしてそれより前のデータがあるとより理解が深まると思われるものはグラフの外で更に5年ほど前まで載せています。

売上高と営業利益等の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
売上高 22,744 24,074 27,006 27,567 28,105 27,441
営業利益 6,557 7,304 8,292 8,361 8,517 7,967

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。フランチャイズ化を進めた結果として売上高は減少傾向にあります。

営業利益と純利益の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益 6,557 7,304 8,292 8,361 8,517 7,967
純利益 4,551 4,946 5,503 5,464 5,585 4,757

フランチャイズ化の促進などにより減少していた売上高ですが、店舗の採算改善や運営の効率化が功を成し営業利益は増加しています。

営業利益率と純利益率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益率 28.83% 30.34% 30.70% 30.33% 30.30% 29.03%
純利益率 20.01% 20.54% 20.38% 19.82% 19.87% 17.34%

上記のように店舗運営の効率化で営業利益率も大幅に上昇しています。これはかなり良い数値と言えるでしょう。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 4.8 5.44 6.37 7.54 7.88

過去のデータ

2009 2010 2011 2012 2013 2014
EPS 4.11 4.58 5.27 5.36 5.55 4.82

 順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

端的に説明すると自社株買い(自己株式は資産の控除項目)によって債務超過となっています。経営上問題があるわけではありません。寧ろ自社株買いをして債務超過になっても大丈夫なほど、期間収益を得られるビジネスであることから資金繰りに問題がないとされています。

マクドナルドは自社株買いにより債務超過の状態なのでマイナスになっています。低金利で金利よりも配当利回りが高いため借り入れをして自社株を買った方がいいという経営判断もあるのでしょう。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

 

自社株買いで債務超過なのは前述の通りですが、流動比率で見ればここでも健全さが見て取れます。

キャッシュフローの推移

2012 2013 2014
営業CF 6,966 7,120 6,730
投資CF -3,167 -2,673 -2,304
フリーCF 5,075 6,310 3,521

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

キャッシュフローは少しずつ伸びながら非常に安定しています。この安定性が自社株買いの余裕と源泉、そして連続増配にも繋がっているのでしょう。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

 こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。債務超過なのでROEは出せません。

 自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。前述の通り債務超過ですのでマイナスです。

 営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

 一概に言えるものではありませんが、15%を超えていれば良好と言われています。その中で30%を安定して上回っています。キャッシュフローと株主還元を強化していける要因でしょう。

設備投資額の推移

設備投資の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

設備の更新などで年間一定額かかりますが、2018年以降モバイル注文など新たな成長戦略に向けた投資が積極化しています。

マクドナルド【MCD】の株主還元(配当と配当性向・増配率)

配当と配当性向・増配率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
配当 2.05 2.26 2.53 2.87 3.12 3.28
配当性向(%) 49.88% 49.34% 48.01% 53.54% 56.22% 68.05%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。キャッシュフローで分かる資金繰りの良好さと収益の安定性を背景に40年を超える増配を続けています。それでもなお60%ほどの配当性向で余裕がある状況です。

 今後も増配は続くと予想して良いでしょう。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

債務超過になってもなお自社株買いを続けています。収益性を武器にした強力な株主還元策の一例と言える企業でしょう。

まとめ

世界の至る所に存在し認知度・規模の両方において世界一のファーストフードチェーンです。これも世界を代表する企業の一つで株主還元に積極的な銘柄です。

このような利用客の認知度高く、誰もが知るような企業の中にも多くの優良企業がありそれらの永続的な収益と共に株主として利益を得るのは理にかなっていると考えています。

筆者はマクドナルドのダブルチーズバーガーとポテトが大好きです。笑

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