マスターカード【MA】の株価・銘柄分析と今後 驚異的な利益率で世界2位の決済インフラ

マスターカード【MA】の基本情報と歴史

マスターカード「MasterCard」はビザ「VISA」と並ぶクレジットカード会社です。世界シェアは3割近くを占めており、非常に高いブランド力を持っています。ビザ「VISA」は決済インフラを提供するのみでカード自体は発行せず、クレジットカード利用者に対する貸し倒れリスクは発行元が負うため低リスクかつ高収益な事業が展開できています。

マスターカードはアメリカでカード発行を行っていた銀行がチェース・マンハッタン銀行を中心に設立したInterbank Card Associationという地方銀行協会に属する組織から独立したマスターチャージ社が元となっています。

VISAと並び上場以来大きな成長を遂げており今後のカード決済のみならず、クラウドを活用したデジタル・ウォレットサービスにも参入するなど、電子決済全般に領域を広げつつありキャッシュレス決済普及に伴いさらに大きく成長することが見込まれています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 9年
S&P格付け A+
従業員数 18600人
創業年 1966年
上場年 2006年
決算 12月

マスターカード【MA】の株価推移


マスターカード「MasterCard」の株価は大きく右肩上がりをしており、さらなる成長が期待できます。ヨーロッパや新興国市場の発展に伴い更に大きくなると見込まれます。

上場から15年ほどですが、この間にもS&P500を大きく上回る成績を上げています。

PERとPBRの推移

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

マスターカード【MA】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。決済インフラの提供が事業の100%を占めています。

国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。決済シェアではVISAに次ぐ規模ですが。海外での売上高がVISAよりも大きな割合を占めており、年間の成長率で上回っています。

決済シェア世界2位のカード決済ブランド

世界のカード決済額中40%近くのシェアを持ち、VISAに次ぐ世界2位のクレジットカード会社です。

近年のキャッシュレス決済多様化により、他の電子決済全般への参入も進めています。2013年にはクラウドシステムにより運用されているウォレットサービス「Master Pass」を開始し、様々な顧客層を開拓し成長すべく取り組みを続けています。

マスターカード【MA】の財務分析

直近5年をグラフにしてそれより前のデータがあるとより理解が深まると思われるものはグラフの外で更に5年ほど前まで載せています。

売上高と営業利益等の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
売上高 5,099 5,539 6,714 7,391 8,346 9,473
営業利益 2,265 2,763 3,483 3,957 4,598 5,106

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。売上高はかなり良好な右肩上がりを示しています。

そして、この上昇した売上高に伴い営業利益も増加すると言った流れで業績を拡大し続けています。

営業利益と純利益の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益 2,265 2,763 3,483 3,957 4,598 5,106
純利益 1,463 1,846 1,906 2,759 3,116 3,617

営業利益と純利益は一致する流れで増加を続けています。

営業利益率と純利益率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益率 44.42% 49.88% 51.88% 53.54% 55.09% 53.90%
純利益率 28.69% 33.33% 28.39% 37.33% 37.34% 38.18%

マスターカードで特に注目すべき点はこの営業利益率でしょう。営業利益率は50%前後と約半分が利益になっています。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 3.35 3.69 3.65 5.6 7.94

過去のデータ

2009 2010 2011 2012 2013 2014
EPS 1.12 1.41 1.48 2.19 2.56 3.1

 順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

これらのSPSとEPSが特に非常に力強い成長を続けています。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

売上の規模拡大により、貸借対照表も拡大し続けています。

キャッシュフローの推移

2012 2013 2014
営業CF 2,948 4,135 3,407
フリーCF 2,759 5,908 3,280

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

非常に良好な状態で右肩上がりを続けています。営業・フリーキャッシュフローが共にこれだけ伸びているのは素晴らしい点です。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

 こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

巨額の設備投資と自社株買いを通じて、ROEが非常に高くなっています。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

 自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。

 営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言割れる中で50%近く、事業がキャッシュを効率よく生み出せている事が現れています。

設備投資額の推移

設備投資の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

決済インフラを更に拡大しキャッシュレス化の流れを活かすべく年々投資額が増加しています。これに伴い大きな成長が実現されているのでしょう。

マスターカード【MA】の株主還元(配当と配当性向・増配率)

配当と配当性向・増配率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
配当 0.06 0.06 0.06 0.12 0.29 0.49
配当性向(%) 5.36% 4.26% 4.05% 5.48% 11.33% 15.81%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。高い増配率で増配を続けていますが、利益の成長も大きいため配当性向は低く抑えられています。

 長期的に増配を続ける企業になる可能性を秘めています。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

配当と合わせて、自社株買いにも非常に熱心で毎年発行済み株式数は減っています。これらはEPSの成長を加速させており、株価といった形で大きく株主価値に貢献しています。

まとめ

キャッシュレスと言った世界的な追い風を受けている、代表的な企業です。実際に財務状態を見ても非常に高利益率で収益性は高いです。

長期投資の対象としても非常に魅力的な企業であると考えられます。

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