コカ・コーラ【KO】の株価・銘柄分析と今後 バフェットも愛する世界的な飲料ブランド

コカ・コーラ【KO】の基本情報と歴史

コカ・コーラは世界最大のノンアルコール飲料メーカーです。炭酸飲料が売り上げの大半を占めており、そのブランドは多彩です。近年高まる健康志向による炭酸飲料の売り上げ減少を補うべく非炭酸飲料も開拓しています。

主力としてきた炭酸飲料が近年の健康志向から炭酸飲料や甘味料が敬遠され流などしている事を背景に、非炭酸飲料やミネラルウォーター、エナジードリンクなどの市場に積極的な参入をしています。その例として2015年にエナジードリンク大手のモンスタービバレッジに出資、2019年には英コーヒーチェーンのコスタを買収しています。

また、主にボトリング事業のフランチャイズ化を進めることによりコスト削減と高い収益率を実現すべく取り組んでいます。また、ウォーレン・バフェットが率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの主力銘柄でありバークシャーに毎年多額の配当金をもたらしています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 57年
S&P格付け A+
従業員数 86200人
創業年 1886年
上場年 1950年
決算 12月

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コカ・コーラ【KO】の株価推移


1998年に最高値を付けてから株価は停滞し、2014年まで最高値を更新できずにいました。しかし、その後は上昇を続けており最高値を更新して今に至ります。

57年に渡る増配企業であり、この株価停滞期も景気後退の時期も変わらず増配し株主に還元を続けてきました。

PERとPBR・配当利回りの推移

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
PER 21.74 26.39 25.72 27.83 157.05
PBR 5.48 6.08 7.27 7.71 11.45
配当利回り 3 3.28 3.08 3.48 3.51
2018年 2019年 2020年
PER 31.557 26.74 30.64
PBR 11.9 12.48 12.22
配当利回り 3.55 2.92 3.29

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

安定した25倍前後となっていますが、割安と言えるほどではありません。常に少々割高な水準が維持されています。

コカ・コーラ【KO】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。現時点で100%ノンアルコール飲料で事業を行っています。

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国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。

非常に幅広い地域に分散された売上です。世界で愛されるコカコーラ社の飲料である事が改めてわかります。

再フランチャイズ化で高利益率に!

コカ・コーラは世界各地でボトリング事業の再フランチャイズ化を進めています。ボトリング事業とは原液を薄めて飲料を製造し顧客たる消費者に届ける事業です。このボトリング事業は当然ながら製造設備の維持管理や物流に大きなコストが発生します。付加価値をつけにくい事業でもあるため、別会社に移管してしまい米国のコカ・コーラ本社は商品の企画・研究開発・マーケティング調査などの事業に専念する事で利益率を高めるといった戦略になります。

ボトリング事業を縮小することで売上高は大きく減少する見込みですが、ボトリング事業が抱える物流・人件費・設備等のコストや原材料費・為替リスク等のリスクを本社から別会社に移管することで本社の営業利益率やフリーCFマージンが大きく改善される見込みとなっています。

バフェット銘柄の代表格

ウォーレン・バフェットが率いる投資会社、バークシャー・ハサウェイ(BRK.A/B)は1988に株式を取得し始めて以降コカ・コーラをポートフォリオの主軸として大量保有しています。

バフェットはコカ・コーラ社の製品、それも甘いチェリーコークを愛し常飲していることで知られています。それはさておき、バフェットがコカ・コーラへの投資を決めた決定的な理由に「絶大なブランド力」があります。コカ・コーラは圧倒的なブランド力を有し消費者独占型の企業であることから投資をしています。「コカ・コーラ飲んだ後の幸福感、健康上の利益に勝る」といった明言を残すほどです…。

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コカ・コーラ【KO】の業績データ

売上高と営業利益等の推移

グラフA 売上高と利益

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 30,990 35,119 46,542 48,017 46,854 45,998 44,294 41,863 35,410
営業利益 8,544 8,449 10,154 11,226 11,123 10,891 10,385 10,136 9,427
純利益 6,824 11,809 8,572 9,019 8,584 7,098 7,351 6,527 1,248
2018年 2019年 2020年
売上高 31,856 37,266 33,014
営業利益 9,781 10,533 9,824
純利益 6,434 8,920 7,747

 売上高と営業利益の推移を示しています。

事業整理として、フランチャイズ化を行っているため売上高は減少傾向にあります。しかし値上げや数量の増加もありコストの増加を乗り越え増益を達成しています。

 

営業利益率と純利益率の推移

グラフC 営業利益率と純利益率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業利益率 27.57% 24.06% 21.82% 23.38% 23.74% 23.68% 23.45% 24.21% 26.62%
純利益率 22.02% 33.63% 18.42% 18.78% 18.32% 15.43% 16.60% 15.59% 3.52%
2018年 2019年 2020年
営業利益率 30.70% 28.26% 29.76%
純利益率 20.20% 23.94% 23.47%

上記のように値上げや数量の伸びから営業利益は増加傾向にあります。

営業利益率・純利益率・売上高成長率の推移

グラフD 成長率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高成長率 13.32% 32.53% 3.17% -2.42% -1.83% -3.70% -5.49% -15.41%
営業利益成長率 -1.11% 20.18% 10.56% -0.92% -2.09% -4.65% -2.40% -6.99%
純利益成長率 73.05% -27.41% 5.21% -4.82% -17.31% 3.56% -11.21% -80.88%
2018年 2019年 2020年
売上高成長率 -10.04% 16.98% -11.41%
営業利益成長率 3.76% 7.69% -6.73%
純利益成長率 415.54% 38.64% -13.15%

当初の予定通りフランチャイズ化を進めるに連れて利益率は向上しています。経営の効率化がすぐさま数字に現れた形となっています。

 

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1株の価値(BPS・EPS・SPS・CFPS)の推移

グラフE 1株の価値

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
BPS 6.76 7.34 7.34 7.3 7.66 6.02 6.08 5.19
EPS 1.47 2.53 1.85 1.97 1.9 1.6 1.67 1.49 0.29
2018年 2019年 2020年
BPS 4.28 4.37 4.33
EPS 1.5 2.07 1.79

グラフE2 1株当たりの売上高

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりの売上高(SPS) 7.52 10.02 10.47 10.39 10.34 10.06 9.59 8.19
2018年 2019年 2020年
1株当たりの売上高(SPS) 7.41 8.64 7.64

 

グラフE3 EPSと1株当たりフリーCFの比較

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりフリーCF(CFPS) 1.57 1.41 1.72 1.77 1.84 1.81 1.50 1.26
2018年 2019年 2020年
1株当たりフリーCF(CFPS) 1.46 1.95 2.00

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)CFPS(1株あたりフリーキャッシュフロー)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

CFPSは会計上の利益では無くフリーキャッシュフローの面から数字を出します。基本的にEPSと一致しますが、会計処理の方法が変わったり「純利益は減少したがフリーCFは増加した」場合などにより正確な情報を読み取る事ができます。

これまでに見たようにフランチャイズ化によって売上高と純資産は減少傾向にあります。営業利益率の改善と共にEPSも再び成長を始めています。

キャッシュフローの推移

グラフH キャッシュフロー

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業CF 10,645 10,542 10,615 10,528 8,796 7,106
投資CF -11,404 -4,214 -7,506 -6,186 -999 -2,450
財務CF -3,745 -3,745 -3,631 -5,113 -6,545 -7,447
フリーCF 7,865 7,992 8,209 7,975 6,534 5,431
2018年 2019年 2020年
営業CF 7,627 10,471 9,844
投資CF 5,927 -3,976 -1,477
財務CF -10,347 -9,004 -8,070
フリーCF 6,280 8,417 8,667

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

ここでは主に営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを紹介します。投資や財務コストに関しては設備投資やインスタント・カバレッジ・レシオを参照ください。

キャッシュフローは高い水準で安定しています。フリーキャッシュフローも十分で投資キャッシュフローが少ないのも魅力的です。

グラフS キャッシュフロー比率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業キャッシュフロー成長率 16.44 -0.61 12.36 -0.97 0.69 -0.82 -16.45 -19.21
フリー・キャッシュ・フロー成長率 18.15 -10.43 20 1.61 2.72 -2.85 -18.07 -16.88
売上高に対する投資の規模 6.31 6.27 5.79 5.44 5.23 5.76 5.4 4.73
2018年 2019年 2020年
営業キャッシュフロー成長率 7.33 37.29 -5.99
フリー・キャッシュ・フロー成長率 15.63 34.03 2.97
売上高に対する投資の規模 4.23 5.51 3.57

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローの成長率と売上高に対する投資の規模を示しています。

投資がどれだけ売上高に結びついているかを知ることができます。

コカ・コーラ【KO】の株主還元の推移

配当金・配当性向・増配率の推移

グラフF 配当と配当性向・増配率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
配当 0.82 0.88 0.94 1.02 1.12 1.22 1.32 1.4 1.48
配当性向(%) 55.78% 34.78% 50.81% 51.78% 58.95% 76.25% 79.04% 93.96% 510.34%
増配率 7% 7% 9% 10% 9% 8% 6% 6%
2018年 2019年 2020年
配当 1.56 1.6 1.64
配当性向(%) 104.00% 77.29% 91.62%
増配率 5% 3% 2%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。増配が少しずつ進んでいますが、配当性向は高めです。

若干不安にはなりますが、このフランチャイズ化によりどこまで成果を出せるかが鍵となるでしょう。

発行済み株式数の推移

グラフL 発行済み株式数

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
発行済み株式数(百万) 4,667 4,646 4,584 4,509 4,450 4,405 4,367 4,324
2018年 2019年 2020年
発行済み株式数(百万) 4,299 4,314 4,323

自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

減少傾向にありましたが近年再び新株の発行を行っています。

 

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コカ・コーラ【KO】の財務諸表と財務データ

貸借対照表

グラフO・P 貸借対照表

2010~2017

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
現金・短期投資 15.55 17.55 19.21 22.51 23.55 22.09 25.44 23.52
売掛金・売掛債権 6.08 6.15 5.52 5.41 4.85 4.37 4.42 4.17
棚卸資産 3.63 3.87 3.79 3.64 3.37 3.22 3.07 3.02
その他の流動資産 4.34 4.31 6.68 3.2 4.07 7.38 6.05 10.86
有形固定資産 20.2 18.68 16.8 16.62 15.9 13.95 12.19 9.33
無形固定資産 36.9 34.6 31.72 30.66 28.66 26.79 24.21 18.93
その他の長期資産 13.31 14.84 16.28 17.96 19.6 22.19 24.63 30.16
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
買掛金 2.6 2.73 2.29 2.15 2.28 3.11 3.08 2.66
短期借入金 12.91 18.71 20.83 19.96 24.71 17.59 18.4 19.19
未払税金 0.38 0.45 1 0.85 0.99 0.86 0.78 0.88
未払負債 9.6 6.76 6.15 6.97 6.14 6.1 5.61 6.12
その他の短期負債 1.82 2.15 1.04 1.15 2.3 2.59 2.78
長期借入金 19.34 17.14 17.18 21.33 20.77 31.6 34.08 36.26
その他の長期負債 12.47 12.69 12.18 10.75 10.92 10 8.99 12.26

2018~

2018年 2019年 2020年
現金・短期投資 19.18 12.94 12.5
売掛金・売掛債権 4.08 4.6 3.6
棚卸資産 3.32 3.91 3.74
その他の流動資産 10.22 2.18 2.19
有形固定資産 9.89 12.55 12.35
無形固定資産 20.75 30.99 32.7
その他の長期資産 32.54 32.84 32.91
2018年 2019年 2020年
買掛金 3.08 4.51 4.12
短期借入金 22.42 18.09 3.13
未払税金 0.85 1.02 1.44
未払負債 6.44 7.17 6.38
その他の短期負債 3.22 1.21 2.05
長期借入金 31.26 32.65 47.03
その他の長期負債 11.8 12.81 13.23

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

事業のフランチャイズ化による分離で貸借対照表は縮小しています。

グラフR 損益計算書(費用と利益)

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上原価 36.14 39.14 39.68 39.32 38.89 39.47 39.33 37.44
売上総利益 63.86 60.86 60.32 60.68 61.11 60.53 60.67 62.56
販売費及び一般管理費 37.47 37.47 36.94 36.94 37.43 37.09 36.46 35.29
研究開発費
その他 2.33 1.57 0.65
営業利益 24.06 21.82 23.38 23.74 23.68 23.45 24.21 26.62
資産運用利益 16.5 2.76 1.21 0.76 -3.4 -1.76 -4.78 -7.58
2018年 2019年 2020年
売上原価 36.95 39.23 40.69
売上総利益 63.05 60.77 59.31
販売費及び一般管理費 32.35 32.48 29.48
研究開発費
その他 -0.01 0.03 0.08
営業利益 30.7 28.26 29.76
資産運用利益 -4.49 0.68 -0.23

業績の蘭で紹介済みの収益に対応した損益計算書の費用項目と残った利益を表記しています。

財務状態と健全性

グラフG 財務データ

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
有利子負債比率(%) 32.25 35.85 38.01 41.29 45.48 49.19 52.48 55.45
自己資本比率(%) 42.7 39.7 38.22 36.95 33.03 28.43 26.47 19.85
2018年 2019年 2020年
有利子負債比率(%) 53.68 50.74 50.16
自己資本比率(%) 20.93 22.53 22.62

ここでは、有利子負債比率・自己資本比率を紹介します。この自己資本比率と有利子負債比率は企業の健全性を大きく表しているので注目しましょう。

グラフQ 財務比率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
流動比率 1.17 1.05 1.09 1.13 1.02 1.24 1.28 1.34
当座比率 0.85 0.78 0.77 0.9 0.81 0.89 0.98 0.9
財務レバレッジ 2.35 2.53 2.63 2.71 3.04 3.53 3.78 5.15
負債比率 0.45 0.43 0.45 0.58 0.63 1.11 1.29 1.83
2018年 2019年 2020年
流動比率 1.05 0.76 1.32
当座比率 0.66 0.56 0.96
財務レバレッジ 4.9 4.55 4.52
負債比率 1.49 1.45 2.08

流動比率、当座比率、財務レバレッジ、負債比率を示しています。

流動比率は流動負債に対する流動資産の割合で計算され、短期的な支払い能力を示しています。当座比率は、流動資産の中で「現金預金」「受取手形」「売掛金」などの現金化しやすい資産だけで計算される、流動比率よりも厳しい基準で見た短期的支払い能力の指標です。

財務レバレッジ銀行借入や社債発行などを活用して自己資本を梃子(レバレッジ)にどれだけ負債を活用しているかを示しています。後述される自己資本比率の逆数関係にあり、負債をどのくらい有効活用しているかを表すため、この倍率が高くなると、負債増加によるリスクが顕在化するため注意する必要があります。

 

設備投資額と研究開発費・減価償却費の推移

グラフJ 事業投資

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
設備投資 2,697 2,503 2,429 2,313 1,919
減価償却費 1,932 2,005 1,921 1,813 1,327

 

設備投資や研究開発費・減価償却費の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資や研究開発費が何を目的にしているかは見極める必要があります。

これらにより企業がどのように投資を行っているかを知る事ができます。

設備投資は毎年少なく推移しています。ブランド価値により少ない設備投資で利益を生み出せるビジネスである事を示しています。

ROE・ROA・営業キャッシュフローマージンの推移

グラフI 経営の効率性

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
ROE(自己資本利益率) 42.32 27.37 28 26.03 22.36 26.31 26.85 6.22
ROA(総資産利益率) 19.42 11.21 10.86 9.74 7.8 8.07 7.36 1.42
営業CFM 27.14% 20.36% 22.17% 22.50% 23.08% 23.77% 21.01% 20.07%
2018年 2019年 2020年
ROE(自己資本利益率) 37.79 49.61 40.48
ROA(総資産利益率) 7.52 10.52 8.92
営業CFM 23.94% 28.10% 29.82%

こちらは経営の効率性を示すROEとROA、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

ROAは総資産利益率を表しており、会社が有する資産を活用してどれほどの利益を上げる事ができているかを表しています。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言われていますが、20%前後そしてフランチャイズ化の進捗に伴い上昇しています。現金を生み出すのが上手い事業と言えるでしょう。

グラフI-2 経営の効率性2

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
投資資本利益率(ROIC) 26.69 14.87 14.27 12.58 9.86 10.63 9.53 2.02
インタレスト・カバレッジ・レシオ 20.43 28.43 30.75 25.79 20.31 12.22 12.1 9.02
資産回転率 0.58 0.61 0.57 0.53 0.51 0.49 0.47 0.4
2018年 2019年 2020年
投資資本利益率(ROIC) 10.58 15.11 13.89
インタレスト・カバレッジ・レシオ 10.09 12.4 7.78
資産回転率 0.37 0.44 0.38

こちらでは投下資本利益率(ROIC)、インスタント・カバレッジ・レシオ、資産回転率の推移を示すグラフを掲載しています。

投下資本利益率は自己資本や有利子負債も含めた事業活動のために行われた投資がどれだけの利益を生み出したかを数字にしています。

インスタント・カバレッジ・レシオは、会社が営業活動により生み出す利益(基本的に営業利益)と金融収益(受取利息と受取配当金が主に該当)が、毎年の支払利息をどの程度上回っているかを示しており、 企業の財務健全性を示す数値であり、この数値が高いほど金利の支払いなどに関して財務的に余裕があります。反対に比率が低いと営業収益のうち多くの割合が支払利息に当てられる形で負債元本が減らず、財務上厳しい状態にあります。

総資産回転率は企業の資産が効率的に売上に結びついていることを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。

財務効率と回転率等

ここでは財務効率などに関連した数値を解説していきます。

グラフU 財務効率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売掛金回収期間 42.55 36.66 36.79 37.52 37.05 34.64 33.99 38.77
在庫日数 71.95 57.53 60.88 64.8 65.06 62.66 61.82 73.38
回収期間 47.4 40.67 39.66 38.66 41.03 50.99 60.71 68.42
現金循環日数 67.09 53.52 58 63.66 61.08 46.31 35.1 43.73
2018年 2019年 2020年
売掛金回収期間 40.46 36.08 39.33
在庫日数 84.06 76.71 90.28
回収期間 74.21 78.67 99.46
現金循環日数 50.31 34.12 30.15

ここでは、売掛金回収期間と在庫日数、回収期間、現金循環日数を紹介していきます。

売掛金回収期間は売掛金がどれくらいの期間をかけて回収されているかを日数で表しており、その日数が短いほど現金化までにかかる期間が短く資金を効率的に活用できていることになります。

在庫日数は在庫として滞留している日数を表しています。在庫として保有している商品の総数が売上の何日分と言い換えることも出来、この日数が少ないほど在庫量は適正な数にコントロールできていると考える事ができます。

回収期間は投資金額が投資によって生まれるキャッシュフローで計算して何年で回収することが出来ているかを表します。設備投資に関する収益性計算には様々な方法が存在しますが回収期間を指標とした場合、この期間が短いほど安全に効率的な投資ができていると考える事ができます。

現金循環日数は「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」とも言われ、企業が商品を仕入れるために支出を行なってから売上及び売上債権の回収によって現金を得るまでの期間を指します。この日数が長いほど、手元の現金が減っている期間が長い事になり資金繰りの懸念が現れるため、経営状態を表す重要な指標とも言えます。

グラフV 財務効率 回転率

2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上債権回転率 8.58 9.96 9.92 9.73 9.85 10.54 10.74 9.41
棚卸資産回転率 5.07 6.34 6 5.63 5.61 5.83 5.9 4.97
固定資産回転率 2.89 3.14 3.26 3.18 3.11 3.26 3.61 3.76
 資産回転率 0.58 0.61 0.57 0.53 0.51 0.49 0.47 0.4
2018年 2019年 2020年
売上債権回転率 9.02 10.12 9.28
棚卸資産回転率 4.34 4.76 4.04
固定資産回転率 3.88 3.91 3.05
 資産回転率 0.37 0.44 0.38

ここでは、回転率を中心に解説します。売上債権回転率、棚卸資産回転率 固定資産回転率 資産回転率を紹介しています。

売上債権回転率は会社が有する売上債権の回収がどのくらいの期間で行われているかを示す指標で、この数字が低いほど債券の回収に時間がかかっており、資金の効率的な活用が妨げられている事になります。

棚卸資産回転率は在庫回転率と言われることもあり、仕入から売上に至るまでの在庫期間によって適切な在庫量などの判断をするための指標であり、在庫を減らしている会社はこの比率が高くなります。在庫回転率が低いと言う事は顧客に販売される事なく在庫として保持する数が多く、管理コストや廃棄リスクを負っていることになります。

固定資産回転率は保有する固定資産が効率的に活用されているかを示しています。この比率が低い場合は保有する固定資産が有効に活用されることなく滞留している疑いがあり、固定資産への投資が過剰である可能性があります。

総資産回転率は企業の資産がどれだけ効率的に売上に結びついているかを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。売上高が総資産の何倍あるかを見ることでその売上に貢献した企業の総資産がどれほど効率的に活用されているかを測ります。(「グラフI-2 経営の効率性2」で解説済みです)

まとめ

世界有数のマーケティング力を持つコカ・コーラです。炭酸飲料への逆風がある中でも新たな事業転換を進めており、これまでに蓄積した経営資源を活かしてこれからどのように業績を拡大するかが注目されています。

世界の多くの人が口にする製品であるだけに非常に強い地位を築いている企業の一つです。

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