インテル【INTC】の株価・銘柄分析と今後 PC用CPUで圧倒的な世界最大の半導体企業

インテル【INTC】の基本情報と歴史

インテルは世界最大の半導体メーカーです。本来はメモリを作る会社でしたが1985年に撤退しマイクロプロセッサ事業に集中しています。収益の柱でもあるCPU(中央演算装置)は自社一貫生産に強みを持ち極めて高いシェアを維持し続けています。買収にも積極的で2015年に集積回路で有名なアルテラを買収、2017年には自動運転のモービルアイを買収するなど新たな分野にも活路を見出そうとしています。デスクトップパソコンの売り上げが減少するなかでも値上げやノートパソコンが堅調だったことにより業績を上げました。

モバイル分野では自社生産ではなく技術提供を行うARMに遅れをとってしまいましたが、モービルアイの買収などを活かし、新技術を通じてIoTやデータセンター向けの事業で新たな成長機会を得ようと取り組んでいます。

2019年にはモバイル向け半導体事業をAppleに売却するなど、事業の整理も行っています。

「インテル入ってる」のCMが割と有名なのでは無いでしょうか?

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 5年
S&P格付け A+
従業員数 110800人
創業年 1968年
上場年 1971年
決算 12月
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インテル【INTC】の株価推移


ITバブル期の株価を超えられずにいますが、それに迫りつつあるのと当時の株価が異常だったことを考えれば特におかしなことではないと思います。その株価はここ十年で再び成長を遂げながら大きく上昇してきています。

2019年には営業利益の減益を経験しましたが、データセンターや半導体需要の回復、IoTや5Gに向けた需要などで業績は回復の兆しを見せています。

これらの5G、IoT向け半導体を中心とする需要の拡大によって成長は続く見込みです。

PERとPBR・配当利回りの推移

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
PER 13.54 166.26 15.01 17.11 23.2
PBR 2.18 3.19 2.71 2.59 3.13
配当利回り 3.27 3.17 3.25 2.99 2.25
2017年 2018年 2019年 2020年
PER 10.44 12.76 9.53
PBR 2.83 3.33 2.36
配当利回り 2.34 2.33 2.18

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

21世紀初頭のインターネットバブル期とは比べ物にならないほど割安になりました。既に半導体で確固たる地位を得ており、他社も育っているため中々ここから大きな成長が期待されにくいと言った点から来ているのでしょう。

しかし、今後の更なるIT需要に伴いインテルが強みを上手く発揮すれば再び大きな期待を得る可能性はいまだ残されています。

インテル【INTC】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。データセンターとコンピューター関連半導体が売上の大多数を占めています。

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国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。技術革新が進む中華人民共和国での売上が1位となっています。次いでアメリカ、シンガポールとまさに半導体需要の縮図とも言える売上高構成になっています。

有名どころでアリババや百度がインテル製の半導体を採用しています。

IoTと5Gに向けた半導体需要

パソコン用CPUで世界1位のインテルですが、サーバー用CPUでも非常に強く、競合他社の追い上げを受けておりGPUの大手ではあるものの同じ半導体大手であるエヌビディア【NVDA】に時価総額で抜かれ、インテルの株価はPERにして10倍前後で放置されるなど株式市場の評価は完全に他社へ向いていると言えます。

しかし、インテルは近年急拡大を続けるクラウドコンピューティングとは別で端末を使い人工知能などの先端技術を操作するエッジコンピューティングの世界で未だ強力な地位を保っています。

インテルはこのエッジコンピューティング市場が2024年までに650億ドルを超える市場規模に拡大すると予想しており、それに向けた取り組みを全力で行っています。

クラウド上の操作ではなく、端末を利用し行われる自動運転・IoT・5Gを活用した様々な技術など幅広い可能性を残す業界です。

既にCPUの世界で得た技術力を活かし発展を続ける礎となるでしょう。

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インテル【INTC】の業績データ

売上高と営業利益等の推移

グラフA 売上高と利益

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 35,127 43,623 53,999 53,341 52,708 55,870 55,355 59,387 62,761
営業利益 8,639 15,588 17,477 14,638 12,531 15,642 14,356 14,760 18,320
純利益 4,369 11,464 12,942 11,005 9,620 11,704 11,420 10,316 9,601
2017年 2018年 2019年 2020年
売上高 70,848 71,965 77,867
営業利益 23,244 22,428 23,876
純利益 21,053 21,048 20,899

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。売上高は緩やかな増加基調にあります。

既に成熟企業の色があり他のIT関連企業ほどでは無いものの、IT関連需要によって確実な成長を見せています。

営業利益と純利益の推移

グラフB 営業利益と純利益

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業利益 8,639 15,588 17,477 14,638 12,531 15,642 14,356 14,760 18,320
純利益 4,369 11,464 12,942 11,005 9,620 11,704 11,420 10,316 9,601
2017年 2018年 2019年 2020年
営業利益 23,244 22,428 23,876
純利益 21,053 21,048 20,899

営業利益は増加を続けていましたが新たな製品の生産開始に伴うコストや同業者である、アドバンスト・マイクロ・デバイス【AMD】などとの競争も激化し2019年は減益となりました。

営業利益率と純利益率の推移

グラフC 営業利益率と純利益率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業利益率 24.59% 35.73% 32.37% 27.44% 23.77% 28.00% 25.93% 24.85% 29.19%
純利益率 12.44% 26.28% 23.97% 20.63% 18.25% 20.95% 20.63% 17.37% 15.30%
2017年 2018年 2019年 2020年
営業利益率 32.81% 31.17% 30.66%
純利益率 29.72% 29.25% 26.84%

営業利益率は元々20%を安定して超えられる高水準でしたが、近年は30%前後で推移するなど一段と利益率を高めています。

営業利益率・純利益率・売上高成長率の推移

グラフD 成長率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高成長率 24.19% 23.79% -1.22% -1.19% 6.00% -0.92% 7.28% 5.68%
営業利益成長率 80.44% 12.12% -16.24% -14.39% 24.83% -8.22% 2.81% 24.12%
純利益成長率 162.39% 12.89% -14.97% -12.59% 21.66% -2.43% -9.67% -6.93%
2017年 2018年 2019年 2020年
売上高成長率 12.89% 1.58% 8.20%
営業利益成長率 26.88% -3.51% 6.46%
純利益成長率 119.28% -0.02% -0.71%
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1株の価値(BPS・EPS・SPS・CFPS)の推移

グラフE 1株の価値

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
BPS 8.97 9.22 10.36 11.16 12 12.28 13.53 15.32
EPS 0.77 2.01 2.39 2.13 1.89 2.31 2.33 2.12 1.99
2017年 2018年 2019年 2020年
BPS 15.94 17.34 18.35
EPS 4.48 4.71 4.94

グラフE2 1株当たりの売上高

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりの売上高(SPS) 7.66 9.98 10.34 10.34 11.05 11.31 12.18 12.98
2017年 2018年 2019年 2020年
1株当たりの売上高(SPS) 15.07 16.09 18.40

グラフE3 EPSと1株当たりフリーCFの比較

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりフリーCF(CFPS) 2.02 1.88 1.36 1.97 2.02 2.36 2.50 2.14
2017年 2018年 2019年 2020年
1株当たりフリーCF(CFPS) 3.03 3.79 4.95

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)CFPS(1株あたりフリーキャッシュフロー)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

CFPSは会計上の利益では無くフリーキャッシュフローの面から数字を出します。基本的にEPSと一致しますが、会計処理の方法が変わったり「純利益は減少したがフリーCFは増加した」場合などにより正確な情報を読み取る事ができます。

緩やかに上下しながらも確実に成長を続けています。

キャッシュフローの推移

グラフH キャッシュフロー

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業CF 41,244 41,609 41,974 42,339 42,705 43,070
投資CF -14,060 -18,073 -9,905 -8,183 -25,817 -15,762
財務CF -5,498 -5,498 -13,611 1,912 -5,739 -8,475
フリーCF 21 18 21 21 17 15
2017年 2018年 2019年 2020年
営業CF 43,435 43,800 44,166
投資CF -11,239 -14,405 -20,796
財務CF -18,607 -17,565 -12,917
フリーCF 30 29 27

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

ここでは主に営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを紹介します。投資や財務コストに関しては設備投資やインスタント・カバレッジ・レシオを参照ください。

営業キャッシュフローは年々成長を続けていますが、フリーキャッシュフローは横ばいと付いてこれていません。新規開発した製品が徐々に効率的に生産販売をできるようになれば費用を削減する事で上向くと思われます。

とは言っても、決して低い水準ではなく特に問題はない数字であると考えられます。

グラフS キャッシュフロー比率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業キャッシュフロー成長率 49.44 25.59 -9.92 10.02 -1.72 -6.86 14.68 1.38
フリー・キャッシュ・フロー成長率 72.58 -11.2 -30.95 42.42 1.91 13.21 5.29 -15.19
売上高に対する投資の規模 11.94 19.93 22.2 20.39 18.25 13.45 16.21 18.77
2017年 2018年 2019年 2020年
営業キャッシュフロー成長率 33.12 12.62 6.76
フリー・キャッシュ・フロー成長率 37.93 18.81 23.62
売上高に対する投資の規模 21.43 22.53 18.56

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローの成長率と売上高に対する投資の規模を示しています。

投資がどれだけ売上高に結びついているかを知ることができます。

インテル【INTC】の株主還元の推移

配当金・配当性向・増配率の推移

グラフF 配当と配当性向・増配率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
配当 0.56 0.63 0.78 0.87 0.9 0.9 0.96 1.04 1.08
配当性向(%) 72.73% 31.34% 32.64% 40.85% 47.62% 38.96% 41.20% 49.06% 54.27%
増配率 13% 24% 12% 3% 0% 7% 8% 4%
2017年 2018年 2019年 2020年
配当 1.2 1.26 1.32
配当性向(%) 26.79% 26.75% 26.72%
増配率 11% 5% 5%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。2014年に増配をしませんでしたが、その後はある程度の増配を続けており、配当性向も低く安定した配当が今後も株主に支払われると見られます。

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発行済み株式数の推移

グラフL 発行済み株式数

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
発行済み株式数(百万) 5,696 5,411 5,160 5,097 5,056 4,894 4,875 4,835
2017年 2018年 2019年 2020年
発行済み株式数(百万) 4,701 4,473 4,232

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

配当と共に自社株買いを大きな規模で行っています。2020年3月に新型コロナウイルスの影響を受けて、自社株買いの停止を発表しましたが、8月にはいち早くその再開を決めるなど株主還元にはかなり積極的です。

 

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インテル【INTC】の財務諸表と財務データ

貸借対照表

グラフO・P 貸借対照表

2010~2017

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
現金・短期投資 34.64 20.86 21.53 21.75 15.28 24.56 15.09 11.36
売掛金・売掛債権 4.54 5.13 4.54 3.88 4.81 4.64 4.14 4.55
棚卸資産 5.95 5.76 5.61 4.52 4.65 5.01 4.9 5.67
その他の流動資産 4.91 4.62 5.49 4.59 5.41 4.94 7.21 2.36
有形固定資産 28.33 33.22 33.17 34.03 36.15 30.91 31.92 33.35
無形固定資産 7.17 21.82 18.9 16.96 16.65 14.81 20.82 30.13
その他の長期資産 14.47 8.58 10.75 14.27 17.05 15.12 15.93 12.58
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
買掛金 3.62 4.16 3.58 3.21 2.99 2 2.18 2.38
短期借入金 0.06 0.35 0.37 0.3 1.74 2.56 4.09 1.44
未払税金
未払負債 5.52 5.55 5.52 5.52 6.51 5.48 5.37 6.11
その他の短期負債 5.56 6.86 5.81 5.65 6.18 5.17 6.27 4.2
長期借入金 3.29 9.96 15.57 14.25 13.17 19.44 18.22 20.31
その他の長期負債 3.72 8.57 8.43 7.98 7.67 5.22 4.65 8.85

2018~

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
買掛金 3.62 4.16 3.58 3.21 2.99 2 2.18 2.38
短期借入金 0.06 0.35 0.37 0.3 1.74 2.56 4.09 1.44
未払税金
未払負債 5.52 5.55 5.52 5.52 6.51 5.48 5.37 6.11
その他の短期負債 5.56 6.86 5.81 5.65 6.18 5.17 6.27 4.2
長期借入金 3.29 9.96 15.57 14.25 13.17 19.44 18.22 20.31
その他の長期負債 3.72 8.57 8.43 7.98 7.67 5.22 4.65 8.85
2017年 2018年 2019年 2020年
買掛金 2.99 3.02 3.65
短期借入金 0.99 2.71 1.64
未払税金
未払負債 6.19 7.79 8.28
その他の短期負債 2.83 2.82 2.61
長期借入金 19.61 18.54 22.14
その他の長期負債 8.8 8.24 8.75

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

上記のような基準で見ると流動比率は良好で短期債務を流動資産で返済できるような状態です。

グラフR 損益計算書(費用と利益)

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上原価 34.69 37.49 37.85 40.2 36.26 37.35 39.06 37.75
売上総利益 65.31 62.51 62.15 59.8 63.74 62.65 60.94 62.25
販売費及び一般管理費 14.46 14.2 15.1 15.34 14.56 14.33 14.14 11.91
研究開発費 15.07 15.46 19.02 20.13 20.65 21.91 21.45 20.87
その他 0.04 0.48 0.58 0.55 0.53 0.48 0.5 0.28
営業利益 35.73 32.37 27.44 23.77 28 25.93 24.85 29.19
資産運用利益 1.05 0.56 0.44 0.15 0.28 -0.26 -3.07 3.24
2017年 2018年 2019年 2020年
売上原価 38.27 41.44 43.99
売上総利益 61.73 58.56 56.01
販売費及び一般管理費 9.53 8.55 7.94
研究開発費 19.12 18.57 17.41
その他 0.28 0.28
営業利益 32.81 31.17 30.66
資産運用利益 0.1 2.26 1.54

業績の蘭で紹介済みの収益に対応した損益計算書の費用項目と残った利益を表記しています。

財務状態と健全性

グラフG 財務データ

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
有利子負債比率(%) 3.35 10.31 15.94 14.55 14.91 22 22.31 21.75
自己資本比率(%) 78.23 64.56 60.7 63.08 61.74 60.14 59.22 56.7
2017年 2018年 2019年 2020年
有利子負債比率(%) 20.6 21.25 23.78
自己資本比率(%) 58.6 56.88 52.93

ここでは、有利子負債比率・自己資本比率を紹介します。この自己資本比率と有利子負債比率は企業の健全性を大きく表しているので注目しましょう。

グラフQ 財務比率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
流動比率 3.39 2.15 2.43 2.36 1.73 2.58 1.75 1.69
当座比率 2.65 1.53 1.71 1.74 1.15 1.92 1.07 1.13
財務レバレッジ 1.28 1.55 1.65 1.59 1.62 1.66 1.69 1.76
負債比率 0.04 0.15 0.26 0.23 0.21 0.32 0.31 0.36
2017年 2018年 2019年 2020年
流動比率 1.73 1.4 1.91
当座比率 1.1 0.93 1.24
財務レバレッジ 1.71 1.76 1.89
負債比率 0.33 0.33 0.42

流動比率、当座比率、財務レバレッジ、負債比率を示しています。

流動比率は流動負債に対する流動資産の割合で計算され、短期的な支払い能力を示しています。当座比率は、流動資産の中で「現金預金」「受取手形」「売掛金」などの現金化しやすい資産だけで計算される、流動比率よりも厳しい基準で見た短期的支払い能力の指標です。

財務レバレッジ銀行借入や社債発行などを活用して自己資本を梃子(レバレッジ)にどれだけ負債を活用しているかを示しています。後述される自己資本比率の逆数関係にあり、負債をどのくらい有効活用しているかを表すため、この倍率が高くなると、負債増加によるリスクが顕在化するため注意する必要があります。

設備投資額と研究開発費・減価償却費の推移

グラフJ 事業投資

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
設備投資 10,884 10,950 7,430 9,388 11,497
減価償却費 7,409 7,635 7,951 6,227 6,887
研究開発費 10,611 11,537 12,128 12,740 13,098
2017年 2018年 2019年 2020年
設備投資 15,166 15,971 14,252
減価償却費 7,346 8,929 10,521
研究開発費 13,543 13,362 13,556

設備投資や研究開発費・減価償却費の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資や研究開発費が何を目的にしているかは見極める必要があります。

これらにより企業がどのように投資を行っているかを知る事ができます。

5G、IoTなど次世代の技術に向けた半導体需要に応え、その市場で勝ち抜くべく大きな投資を行っています。実際に売上高は伸び続けており、これらの投資が功をなしていると言えるでしょう。

日々進化を続ける半導体分野でも他社に追い抜かれず優位性を保てるように様々な分野で投資を重ねています。

ROE・ROA・営業キャッシュフローマージンの推移

グラフI 経営の効率性

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
ROE(自己資本利益率) 25.16 27.15 22.66 17.58 20.35 19.23 15.98 14.02
ROA(総資産利益率) 19.72 19.27 14.16 10.89 12.7 11.71 9.53 8.12
営業CFM 38.26% 38.82% 35.40% 39.42% 36.55% 34.35% 36.72% 35.23%
2017年 2018年 2019年 2020年
ROE(自己資本利益率) 29.07 27.58 26.36
ROA(総資産利益率) 16.76 15.92 14.43
営業CFM 41.54% 46.06% 45.44%

 こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

 自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。56%と非常に高水準であり、貸借対照表でも見たように負債の水準に関して大きな問題は無いように見られます。

 営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言える中で少しずつ伸びてきており、直近では46%と非常に高い数字を出しています。売上がキャッシュフローの獲得に結びついてる事の現れです。

グラフI-2 経営の効率性2

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
投資資本利益率(ROIC) 23.84 24.62 18.66 14.27 16.52 14.94 12.11 10.29
インタレスト・カバレッジ・レシオ 434.68 166.26 52.68 83.3 43.17 18.64 32.5
資産回転率 0.75 0.8 0.69 0.6 0.61 0.57 0.55 0.53
2017年 2018年 2019年 2020年
投資資本利益率(ROIC) 21.29 20.24 18.93
インタレスト・カバレッジ・レシオ 50.82 50.2 40.87
資産回転率 0.56 0.54 0.54

こちらでは投下資本利益率(ROIC)、インスタント・カバレッジ・レシオ、資産回転率の推移を示すグラフを掲載しています。

投下資本利益率は自己資本や有利子負債も含めた事業活動のために行われた投資がどれだけの利益を生み出したかを数字にしています。

インスタント・カバレッジ・レシオは、会社が営業活動により生み出す利益(基本的に営業利益)と金融収益(受取利息と受取配当金が主に該当)が、毎年の支払利息をどの程度上回っているかを示しており、 企業の財務健全性を示す数値であり、この数値が高いほど金利の支払いなどに関して財務的に余裕があります。反対に比率が低いと営業収益のうち多くの割合が支払利息に当てられる形で負債元本が減らず、財務上厳しい状態にあります。

総資産回転率は企業の資産が効率的に売上に結びついていることを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。

財務効率と回転率等

ここでは財務効率などに関連した数値を解説していきます。

グラフU 財務効率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売掛金回収期間 21.5 22.03 25.6 25.67 26.16 30.38 29.12 29.94
在庫日数 80.71 70.8 79.82 76.71 76.07 83.32 84.34 96.57
回収期間 50.33 47.3 54.04 51.61 51.5 42.47 35.7 41.62
現金循環日数 51.88 45.53 51.37 50.77 50.73 71.24 77.76 84.89
2017年 2018年 2019年 2020年
売掛金回収期間 31.76 36.47 33.85
在庫日数 95.83 97.89 91.48
回収期間 45.45 48.66 51.73
現金循環日数 82.14 85.7 73.6

ここでは、売掛金回収期間と在庫日数、回収期間、現金循環日数を紹介していきます。

売掛金回収期間は売掛金がどれくらいの期間をかけて回収されているかを日数で表しており、その日数が短いほど現金化までにかかる期間が短く資金を効率的に活用できていることになります。

在庫日数は在庫として滞留している日数を表しています。在庫として保有している商品の総数が売上の何日分と言い換えることも出来、この日数が少ないほど在庫量は適正な数にコントロールできていると考える事ができます。

回収期間は投資金額が投資によって生まれるキャッシュフローで計算して何年で回収することが出来ているかを表します。設備投資に関する収益性計算には様々な方法が存在しますが回収期間を指標とした場合、この期間が短いほど安全に効率的な投資ができていると考える事ができます。

現金循環日数は「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」とも言われ、企業が商品を仕入れるために支出を行なってから売上及び売上債権の回収によって現金を得るまでの期間を指します。この日数が長いほど、手元の現金が減っている期間が長い事になり資金繰りの懸念が現れるため、経営状態を表す重要な指標とも言えます。

グラフV 財務効率 回転率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上債権回転率 16.97 16.57 14.26 14.22 13.95 12.02 12.53 12.19
棚卸資産回転率 4.52 5.16 4.57 4.76 4.8 4.38 4.33 3.78
固定資産回転率 2.48 2.6 2.07 1.77 1.72 1.7 1.75 1.62
 資産回転率 0.75 0.8 0.69 0.6 0.61 0.57 0.55 0.53
2017年 2018年 2019年 2020年
売上債権回転率 11.49 10.01 10.78
棚卸資産回転率 3.81 3.73 3.99
固定資産回転率 1.57 1.38 1.39
 資産回転率 0.56 0.54 0.54

ここでは、回転率を中心に解説します。売上債権回転率、棚卸資産回転率 固定資産回転率 資産回転率を紹介しています。

売上債権回転率は会社が有する売上債権の回収がどのくらいの期間で行われているかを示す指標で、この数字が低いほど債券の回収に時間がかかっており、資金の効率的な活用が妨げられている事になります。

棚卸資産回転率は在庫回転率と言われることもあり、仕入から売上に至るまでの在庫期間によって適切な在庫量などの判断をするための指標であり、在庫を減らしている会社はこの比率が高くなります。在庫回転率が低いと言う事は顧客に販売される事なく在庫として保持する数が多く、管理コストや廃棄リスクを負っていることになります。

固定資産回転率は保有する固定資産が効率的に活用されているかを示しています。この比率が低い場合は保有する固定資産が有効に活用されることなく滞留している疑いがあり、固定資産への投資が過剰である可能性があります。

総資産回転率は企業の資産がどれだけ効率的に売上に結びついているかを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。売上高が総資産の何倍あるかを見ることでその売上に貢献した企業の総資産がどれほど効率的に活用されているかを測ります。(「グラフI-2 経営の効率性2」で解説済みです)

まとめ

パソコンに搭載されるCPUの世界的なメーカーでありながらも、株式市場からは非常に割安で放置されている投資珍妙がある銘柄だと思います。

配当や自社株買いなど株主還元にも積極的で、事業内容も決して「過去の企業」との評価をされるものでは無く着実に成長を続けています。

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