alphabet【GOOGL・GOOG】の株価・銘柄分析と今後 検索エンジンとモバイルOSの王者

alphabet【GOOGL・GOOG】の基本情報と歴史

Alphabetは2015年に行った大規模な組織再編の時にそれまで上場していた旧来の親会社であるGoogleを含めたグループ企業を傘下に収める持株会社として設立されました。Googleと同じく本社はカリフォルニアに置かれ、Google共同設立者であるラリー・ペイジがCEO、セルゲイ・ブリンが社長で発足しました。

2019年12月からは創業者の二人である、ラリー・ペイジCEOと、セルゲイ・ブリン社長は退任し取締役となり、後任にGoogleのCEOを務めていたサンダー・ピチャイ氏が兼任する形でalphabetのCEOに就任しました。

Alphabetの傘下には誰もが知る検索エンジンGoogleの他にテクノロジー・化学・投資キャピタル・研究開発など多様な産業が含まれています。傘下にあるGoogleが稼いだ巨額のキャッシュフローを他の事業に振り分け新たな技術革新に日々取り組んでいます。米国を代表する巨大なIT企業群GAFAの1つです。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数
S&P格付け AA+
従業員数 118899人
創業年 1998年
上場年 2004年
決算 12月

alphabet【GOOGL・GOOG】の株価推移


株価は右肩上がりを続けています。検索エンジンの9割を占め創業者たちの最初の理念である「世界の情報を整理する」とした目標が達成されていると言えます。

インターネット、モバイル端末の普及に伴い利用者は増えていきました。そして、世界で誰もが知る企業となりました。

その事業で得た収益を元に新たな自動運転をはじめとした新たな事業を始め、世界に確信をもたらし続けようとしています。

現在、2種類の株式が上場されていますが「GOOGL」はalphabet classAとして議決権を有する株式です。「GOOG」はalphabet classCとして議決権がない株式となります。社員のストックオプションなどの用途で使われているそうです。両方の株式は時に多少違った価格になることがありますが、乖離した動きをした際は会社が補償すると約束があるため基本的に同じ値動きをしますし、議決権がある分少しGOOGLの方が高い事がありますがどちらの株式がいいと言ったことはありません。

PERとPBRの推移

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

PBRは4倍前後で横ばい、PERも30倍前後に留まっています。大きく成長をしている割に割高すぎると言えるほどではありません。

alphabet【GOOGL・GOOG】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。Google関連のサービスで大多数の収益を得ています。

世界3位のGoogleクラウドも成長を続けており、クラウド事業による利益率の高さが会社全体の営業利益率を将来的に押し上げる事が期待できます。

他にもYouTube広告が年々成長を続けています。

国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。世界全体でバランスの取れた売上高比率となっています。

検索エンジンGoogle

世界の検索エンジン市場のシェアはこのように2020年9月時点でGoogleが90%を超えるシェアでほぼ独占状態にあります。インターネット広告の市場が大きくなるということはシェアを維持するだけで大きな成長が望めます。

他にもYouTubeなど有力な広告収入の源泉たるプラットフォームを有しています。

Google 92.26

bing 2.83

Yahoo! 1.59

Baidu 1.14

DuckDuckGo 0.5

YANDEX 0.5

Googleクラウド

AmazonのAWSやMicrosoftのAzureに次ぐ世界3位のクラウドコンピューティングシステム、Google cloudもYouTubeなど複数のGoogleコンテンツとの連携の良さから、成長を続けつつあります。

新たな事業

自動運転のWaymoをはじめ、ヘルスケア、ベンチャーキャピタルなど様々なテクノロジー関連業種にalphabetは参画し日々研究活動を行っています。この中から、新たな技術革新が生まれる可能性があります。

alphabet【GOOGL・GOOG】の財務分析

直近5年をグラフにしてそれより前のデータがあるとより理解が深まると思われるものはグラフの外で更に5年ほど前まで載せています。

売上高と営業利益等の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
売上高 23,651 29,321 37,905 50,175 59,825 66,001
営業利益 8,312 10,381 12,242 13,386 14,089 16,874

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。

売上高は右肩上がりとなっています。この中のGoogleによる広告収入は80%を超えています。

地域別売上高としては、米国内が46.2%、欧州・中東・アフリカ31.3%、アジア太平洋地域16.6%となっています。

広告の他で有名なものとしては、Googlecloudがあります。AmazonのAWSとMicrosoftのAzureに隠れて耳にしない事もありますが、これらに次ぐ世界3位のクラウドサービスであり急成長しています。

インターネットが世界一般に広がったことで成長を遂げてきましたが、GOOGLの広告収入とクラウドを柱に今後とも大きな収入を生むことが予想されます。

営業利益と純利益の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益 8,312 10,381 12,242 13,386 14,089 16,874
純利益 6,520 8,505 9,737 10,737 12,920 14,444

営業利益と純利益も売上高の成長と共に成長しています。ほとんどが広告収入であり、インターネット広告の市場は今後も拡大していく事を考えるとまだまだ成長を続ける事が見込まれます。

営業利益率と純利益率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業利益率 35.14% 35.40% 32.30% 26.68% 23.55% 25.57%
純利益率 27.57% 29.01% 25.69% 21.40% 21.60% 21.88%

営業利益率や純利益も20%以上で推移しており、非常に良好と言えるでしょう。Googlecloudの設備投資などで利益率を落としている面がありますが、クラウド事業の利益で取り戻す事ができるか注目です。

近年、新しい検索エンジンが出現するなどGoogleにとって楽ではない状況になっていますがそれでも圧倒的な優位性を持ち、この状態はそう簡単に崩れないでしょう。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 23.59 27.88 18 43.7 49.16

過去のデータ

2009 2010 2011 2012 2013 2014
EPS 10.21 13.11 14.84 16.11 19.01 20.99

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

それぞれ、大きく右肩上がりを続けており非常に良い形と言えます。EPSは10年前と比較して5倍に迫っています。

貸借対照表

alphabetの貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

ひと目でわかりますが、流動資産の比率が総負債の4倍ほどあります。有数の金持ち企業であり、財務は非常に良好です。2018年に歪な形の財務諸表になっているのは税制等の関係によるもので特殊な事例です。

 

キャッシュフローの推移

2012 2013 2014
営業CF 16,619 18,659 22,376
フリーCF 17,882 12,727 6,180

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

上記の貸借対照表でご覧の通り、営業キャッシュフローの伸びがとても大きいです。

このように売上高も営業キャッシュフローも大きく伸びているのですが、毎年莫大な投資キャッシュフローがあります。自動運転技術をはじめとした新たな事業の開拓に余念がありません。

このようにGoogleが生み出すキャッシュフローを他の事業に投資することができる点がalphabet最大の強みであり、フリーキャッシュフローを高水準に維持したまま新たな事業への投資に資金を振り向ける事ができるのはこの世界シェア1位の広告事業を有するからに他ならないでしょう。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にありますが高水準となっています。

自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。貸借対照表でご覧の通り、自己資本比率がずば抜けています。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

一概に言えるものではありませんが、15%を超えていれば良好と言えます。alphabetは30%を安定して超えており、十分なものと思います。広告事業の現金創出力は総じて高くそれに秀でた企業であるためこの数値には納得がいきます。

設備投資額と研究開発費の推移

設備投資や研究開発費の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

近年、新たに巨額の設備投資を行っています。データセンターやサーバー、オフィスの整備などが主なものです。

新たなAI技術のために投じている研究開発費も大きな金額になっています。

alphabet【GOOGL・GOOG】の株主還元

配当と配当性向・増配率の推移

 配当金と配当性向の推移を記載しています。

有数の金持ち企業でありますが、一切の配当をしていません。株価上昇によって株主に還元する考えを示していますが、この大量の現金を上手く活用できなければ株主からの配当支払いへの圧力が高まることはありえると考えています。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

自社株買いは微量ながら行っています。しかし発行する株式もあり、あまり現金を活かした株主還元に積極的とは言えないでしょう。しかし、事業への再投資によって行われる企業価値の向上も立派な株主還元の一種ですのでそちらで成果を出し続けて欲しいです。

まとめ

検索エンジンによる広告収入のみならず、クラウドサービスやYouTubeによる動画広告事業など、Googleは更なる拡大を続けています。

特に成長分野であるインターネット広告の世界でほぼ独占的な地位を持ち多額の現金を有するGoogleは将来より情報化が進んだ世界で飛躍する可能性がある技術を開発し続けています。

alphabet【GOOGL・GOOG】の関連記事・参考情報

検索エンジンシェアの出典:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share

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