フェイスブック【FB】の株価・銘柄分析と今後 世界の4人に一人を繋ぐSNS

フェイスブック【FB】の基本情報と歴史

2004年にマーク・ザッカーバーグ現CEOと、ハーバード大学の同級生だったエドゥアルド・サベリンが創業しました。アメリカの主要なIT企業でありGAFAの1つです。当初は学生の利用を主とするサービスでしたが、後にEコマース・映像配信・マーケティングなど多彩な事業を行うようになりました。2012年に上場して以来急速に成長を遂げており、現在では世界最大のSNSになっており世界人口の4人に1人をつなぐと言われています。主な収入は広告収入です。個人情報規制や偽ニュースに起因する信用性の逆風などもありますが人工知能への投資や動画共有アプリ「インスタグラム」を買収し、SNS業界で首位を維持しています。

ハーバード大学内で開設された小さなSNSは今や世界最大のSNSであり、その急成長ぶりが分かります。

その利用客の数を活かして企業マーケティングや広告の事業も急速に発展しています。そして、新たな仮想通貨「リブラ」を開始しようとしていますがFRBを含めた規制当局は難色を示しています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数
S&P格付け
従業員数 44942人
創業年 2004年
上場年 2012年
決算 12月
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フェイスブック【FB】の株価推移


右肩上がりを続けています。しかし、よくよく見ると上場直後は下落したまま停滞しています。どんな有望株でもどこかでこのような局面があるとの一例でしょう。

2004年に創業、2012年に上場、そして2020年時点で世界時価総額ランキングで上位10社入りと非常に短期間で大きな成功を収めてきました。

しかし、その成功には大きな責任が伴います。個人情報保護、フェイクニュース、市場独占の問題、様々な問題がFacebookをはじめとしたIT大手を取り巻いています。

PERとPBR・配当利回りの推移

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
PER 89.38 70.15 80.96 32.94 32.74
PBR 8.95 6 6.71 5.61 6.89
配当利回り
2017年 2018年 2019年 2020年
PER 17.32 31.92 27.07
PBR 4.45 5.79 6.07
配当利回り

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。これらは、業種別で比較することでより参考になります。

上場してすぐは非常に割高な数値を示していましたが、数年で30倍前後になりました。急激な成長により、購入時は割高であった株式がすぐさま正当化されるほどの成長を遂げた事になります。

その後は概ね30倍を超えるぐらいで推移しています。

フェイスブック【FB】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。ほぼ100%が広告収入となっています。近年はEコマースにも進出し、更なる収益源の多様化に道を開こうとしています。

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国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。北米と欧州での売上高比率が高いです。

アジア太平洋も小さくはありませんが、これはまだまだ成長の余地があると言う事でしょう。

世界の4人に一人を繋ぐほぼ独占的な広告事業とEコマースへの進出

月間利用者数は25億人と驚異的な人数が利用するフェイスブックのサービスは様々なデータを保有していることを意味します。

このデータは企業のマーケティング広告などありと凡ゆる分野に活用され、自らが運営するFacebookとInstagramといったプラットフォームで無数のユーザーに流されます。

多数の情報を保有する事でそれに伴う個人情報管理の責任や反トラスト法に関する議会の調査がInstagram買収に関しても行われ、リブラの計画も停滞しており、新型コロナウイルスなどにより景気の鈍化は真っ先に広告収入の現象に繋がっています。

このように逆風にも見舞われていますがその反面、巣篭もりによりユーザーの増加には勢いがつき現在も増え続けています。高い利益率や長期的には発展し続けるとされるインターネット広告市場を背景に経済成長や人口の増加と共に長く発展し続ける事ができるビジネスであると思います。

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また、FacebookとInstagramに連動したサービスとして、Eコマース事業に参入しました。アカウントにネットショップを作ることができ、情報発信と販売を行える手軽なブログ感覚で運営できる販売ツールを目指そうとしています。

決済機能が未実装であるため、外部の通販サービスを絡ませる必要がりますが、今後新たな機能の拡大が期待されており通販サービスの拡大による大きなチャンスがあります。

世界最大のSNS

日本ではTwitterなどがより有名ですが、全世界で見ると利用者数は全世界で23億人を超えており、地球の4人に1人をつなぐといわれているほど巨大な規模を持つSNSになります。個人利用の他にもサークルなどグループで利用することもでき今後も様々な場面で活躍することが期待されています。

北米での事業は成熟しつつありますが、アジアやアフリカ等ではまだまだユーザー獲得の余地があり成長が見込めます。

個人情報の扱いや巨大IT企業規制に関する懸念

フェイスブック(FB)は個人情報の管理で杜撰さを露呈し、アメリカ連邦取引委員会(FTC)から50億ドルもの制裁金を課され、この個人情報管理や投稿内容に対する管理についてかかるコストが急増しており一時的に利益が減少しました。また、アメリカでは巨大IT企業に対する規制や解体論が表れておりフェイスブック(FB)もその矛先が向く企業の一つとなります。

制裁金による影響や解体論など、これらの懸念が現実のものとならずに成長を続けなければならず簡単な道のりではなさそうです。

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フェイスブック【FB】の業績データ

売上高と営業利益等の推移

グラフA 売上高と利益

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 777 1,974 3,711 5,089 7,872 12,466 17,928 27,638 40,653
営業利益 262 1,032 1,756 538 2,804 4,994 6,225 12,427 20,203
純利益 229 606 1,000 53 1,500 2,940 3,688 10,217 15,934
2017年 2018年 2019年 2020年
売上高 55,838 70,697 85,965
営業利益 24,913 23,986 32,671
純利益 22,112 18,485 29,146

 売上高と営業利益の推移を示しています。

営業利益率と純利益率の推移

グラフC 営業利益率と純利益率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業利益率 33.72% 52.28% 47.32% 10.57% 35.62% 40.06% 34.72% 44.96% 49.70%
純利益率 29.47% 30.70% 26.95% 1.04% 19.05% 23.58% 20.57% 36.97% 39.20%
2017年 2018年 2019年 2020年
営業利益率 44.62% 33.93% 38.01%
純利益率 39.60% 26.15% 33.90%

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。

5年間だけでも驚異的な勢いで売上高を伸ばしています。デジタル広告は無差別に多数の人に広告を配信するテレビに対して、興味のありそうな人に絞って広告を配信できるなど費用対効果の面で有利と言われており、インターネット広告市場は今後も伸びる業界と言われており、まだまだ成長する可能性を秘めています。

営業利益と純利益も売上高の成長に比例して伸びています。見て分かる通り、営業利益と純利益の差が少なく非常によい数字です。

更に前の10年前から比較すると約10倍に迫っており非常に力強い成長が続いた事がわかります。

営業利益率・純利益率・売上高成長率の推移

グラフD 成長率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高成長率 154.05% 87.99% 37.13% 54.69% 58.36% 43.82% 54.16% 47.09%
営業利益成長率 293.89% 70.16% -69.36% 421.19% 78.10% 24.65% 99.63% 62.57%
純利益成長率 164.63% 65.02% -94.70% 2730.19% 96.00% 25.44% 177.03% 55.96%
2017年 2018年 2019年 2020年
売上高成長率 37.35% 26.61% 21.60%
営業利益成長率 23.31% -3.72% 36.21%
純利益成長率 38.77% -16.40% 57.67%

営業利益と純利益率は極めて高い数値です。そして、なんとこの数字はGAFAMと言われる巨大IT企業群の中で最も高い利益率となります。利益率の高い広告事業に注力した結果と言えるでしょう。

1株の価値(BPS・EPS・SPS・CFPS)の推移

グラフE 1株の価値

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
BPS 0 0 4.96 5.12 7.65 14.62 18.71 24.5
EPS 0.11 0.17 0.31 0.01 0.6 1.1 1.29 3.49 5.39
2017年 2018年 2019年 2020年
BPS 28.15 32.96 41.32
EPS 7.57 6.43 10.09

グラフE2 1株当たりの売上高

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりの売上高(SPS) 0.84 1.57 2.35 3.13 4.68 6.28 9.45 13.75
2017年 2018年 2019年 2020年
1株当たりの売上高(SPS) 19.12 24.58 29.77

グラフE3 EPSと1株当たりフリーCFの比較

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
1株当たりフリーCF(CFPS) 0.17 0.40 0.17 1.14 1.36 2.13 3.97 5.91
2017年 2018年 2019年 2020年
1株当たりフリーCF(CFPS) 5.26 7.38 8.18

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)CFPS(1株あたりフリーキャッシュフロー)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

CFPSは会計上の利益では無くフリーキャッシュフローの面から数字を出します。基本的にEPSと一致しますが、会計処理の方法が変わったり「純利益は減少したがフリーCFは増加した」場合などにより正確な情報を読み取る事ができます。

全て売上高等と同じように強く伸び続けています。10年前と比較するとなんと58.45倍ととんでもない倍率になっています。

キャッシュフローの推移

グラフH キャッシュフロー

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業CF 1,612 4,222 5,457 8,599 16,108 24,216
投資CF -7,024 -2,624 -5,913 -9,434 -11,739 -20,038
財務CF -667 -667 1,571 1,582 -310 -5,235
フリーCF 377 2,860 3,626 6,076 11,617 17,483
2017年 2018年 2019年 2020年
営業CF 29,274 36,314 38,747
投資CF -11,603 -19,864 -30,059
財務CF -15,572 -7,299 -10,292
フリーCF 15,359 21,212 23,632

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

ここでは主に営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを紹介します。投資や財務コストに関しては設備投資やインスタント・カバレッジ・レシオを参照ください。

フリーキャッシュフローは2012年からも一貫して伸び続け何十倍と言う数字を目指しています。

グラフS キャッシュフロー比率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
営業キャッシュフロー成長率 121.92 4.07 161.91 29.25 57.58 87.32 50.34
フリー・キャッシュ・フロー成長率 132.84 -60.02 658.62 26.78 67.57 91.19 50.5
売上高に対する投資の規模 14.84 16.33 24.27 17.3 14.69 14.07 16.25 16.56
2017年 2018年 2019年 2020年
営業キャッシュフロー成長率 20.89 24.05 6.7
フリー・キャッシュ・フロー成長率 -12.15 38.11 11.41
売上高に対する投資の規模 24.92 21.36 17.58

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローの成長率と売上高に対する投資の規模を示しています。

投資がどれだけ売上高に結びついているかを知ることができます。

フェイスブック【FB】の株主還元の推移

配当金・配当性向・増配率の推移

グラフF 配当と配当性向・増配率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
配当 0 0 0 0 0 0 0 0 0
配当性向(%) 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
増配率 0 0 0 0 0 0 0 0 0
2017年 2018年 2019年 2020年
配当 0 0 0
配当性向(%) 0.00% 0.00% 0.00%
増配率 0 0 0

 配当金と配当性向の推移を記載していますが、配当はありません。当面支払う予定も無いと同社は発表しています。

成長による株価の上昇で株主に報いようとしておりその結果は出ていると言って良いでしょう。

発行済み株式数の推移

グラフL 発行済み株式数

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
発行済み株式数(百万) 2,361 2,361 2,166 2,517 2,664 2,853 2,925 2,956
2017年 2018年 2019年 2020年
発行済み株式数(百万) 2,921 2,876 2,888

 

 自社株買いは定期的にというよりも随時行っていると言った形です。自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

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の財務諸表と財務データ

貸借対照表

グラフO・P 貸借対照表

2010~2017

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
現金・短期投資 59.7 61.73 63.74 63.98 27.87 37.31 45.33 49.35
売掛金・売掛債権 12.47 8.64 7.75 6.48 4.18 5.18 6.15 6.9
棚卸資産
その他の流動資産 2.94 2.35 3.12 2.58 1.97 1.33 1.48 1.21
有形固定資産 19.2 23.3 15.83 16.11 9.87 11.51 13.22 16.23
無形固定資産 3.21 2.56 9.19 9.62 54.52 43.05 31.8 23.79
その他の長期資産 2.47 1.42 0.38 1.23 1.59 1.61 2.02 2.53
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
買掛金 0.97 1 0.43 0.49 0.44 0.4 0.46 0.45
短期借入金 0.41
未払税金 0.27
未払負債 4.58 4.68 0.49 0.41 0.39 0.51 0.81
その他の短期負債 7.46 8.53 6.54 5.17 2.7 2.7 3.45 2.92
長期借入金 8.36 9.93
その他の長期負債 6.32 8.42 5.27 7.4 6.63 6.61 4.45 7.59

2018~

2017年 2018年 2019年 2020年
現金・短期投資 42.24 41.13 38.89
売掛金・売掛債権 7.79 7.14 7.11
棚卸資産
その他の流動資産 1.83 1.39 1.49
有形固定資産 25.36 33.58 34.51
無形固定資産 20.13 14.7 12.35
その他の長期資産 2.65 2.07 5.64
2017年 2018年 2019年 2020年
買掛金 0.84 1.02 0.84
短期借入金 0.51 0.21
未払税金 0.5 0.47 1.28
未払負債 1.57 4.97 1.91
その他の短期負債 3.78 4.62 5.38
長期借入金
その他の長期負債 6.36 12.95 10.07

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の各項目を構成比率で表しています。企業の大まかな財務状況の推移が一目でわかります。

それぞれが貸方(総資産)、借方(負債と純資産)を表します。

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

フェイスブックの力強さはここにも現れています。alphabet【GOOGL】のような貸借対照表で、極めて現金同等物と流動資産の比率が高いです。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされていますが、現金同等物だけで流動負債を、流動資産も組み合わせると固定負債までもを完済できるほどです。

この他社が簡単に真似できない財務健全性と多額の現金保有は競合他社に対する強みと言えるでしょう。

グラフR 損益計算書(費用と利益)

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上原価 24.97 23.17 26.8 23.82 17.27 15.99 13.71 13.42
売上総利益 75.03 76.83 73.2 76.18 82.73 84.01 86.29 86.58
販売費及び一般管理費 15.45 19.05 35.13 22.59 21.28 22.42 19.91 17.81
研究開発費 7.29 10.46 27.49 17.98 21.39 26.86 21.42 19.07
その他
営業利益 52.28 47.32 10.57 35.62 40.06 34.72 44.96 49.7
資産運用利益 -1.22 -1.64 -0.86 -0.64 -0.67 -0.17 0.33 0.96
2017年 2018年 2019年 2020年
売上原価 16.75 18.06 19.42
売上総利益 83.25 81.94 80.58
販売費及び一般管理費 20.23 28.77 21.12
研究開発費 18.4 19.24 21.46
その他
営業利益 44.62 33.93 38.01
資産運用利益 0.8 1.17 0.59

業績の蘭で紹介済みの収益に対応した損益計算書の費用項目と残った利益を表記しています。

財務状態と健全性

グラフG 財務データ

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
有利子負債比率(%) 8.36 0 9.93 0 0 0.41 0 0
自己資本比率(%) 72.31 77.38 77.83 86.45 89.83 89.5 91.12 87.96
2017年 2018年 2019年 2020年
有利子負債比率(%) 0.51 0.21 0
自己資本比率(%) 86.43 75.77 80.53

ここでは、有利子負債比率・自己資本比率を紹介します。この自己資本比率と有利子負債比率は企業の健全性を大きく表しているので注目しましょう。

グラフQ 財務比率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
流動比率 5.77 5.12 10.71 11.88 9.6 11.25 11.97 12.92
当座比率 5.55 4.96 10.26 11.46 9.04 10.91 11.63 12.64
財務レバレッジ 1.93 1.48 1.28 1.16 1.11 1.12 1.1 1.14
負債比率 0.24 0.09 0.17 0.02
2017年 2018年 2019年 2020年
流動比率 7.19 4.4 5.05
当座比率 6.94 4.28 4.89
財務レバレッジ 1.16 1.32 1.24
負債比率 0.09 0.08

流動比率、当座比率、財務レバレッジ、負債比率を示しています。

流動比率は流動負債に対する流動資産の割合で計算され、短期的な支払い能力を示しています。当座比率は、流動資産の中で「現金預金」「受取手形」「売掛金」などの現金化しやすい資産だけで計算される、流動比率よりも厳しい基準で見た短期的支払い能力の指標です。

財務レバレッジ銀行借入や社債発行などを活用して自己資本を梃子(レバレッジ)にどれだけ負債を活用しているかを示しています。後述される自己資本比率の逆数関係にあり、負債をどのくらい有効活用しているかを表すため、この倍率が高くなると、負債増加によるリスクが顕在化するため注意する必要があります。

 

設備投資額と研究開発費・減価償却費の推移

グラフJ 事業投資

2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
設備投資 1,404 2,034 2,704 4,490 6,839
減価償却費 1,026 1,142 1,781 2,346 3,025
研究開発費 1,415 2,666 4,747 5,853 7,754
2017年 2018年 2019年 2020年
設備投資 14,350 16,087 15,808
減価償却費 43,113 5,902 6,936
研究開発費 10,273 13,600 18,447

設備投資や研究開発費・減価償却費の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資や研究開発費が何を目的にしているかは見極める必要があります。

これらにより企業がどのように投資を行っているかを知る事ができます。

設備投資は年々増加しており、2018年以降急激に増えています。事業で得た資金を更に成長に向けた投資で活用し、規模を拡大していく事でこの急激な成長モデルを達成しています。また、AIなど新たな技術研究のための研究開発も大規模に行っています。

ROE・ROA・営業キャッシュフローマージンの推移

グラフI 経営の効率性

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
ROE(自己資本利益率) 24.05 22.91 0.4 10.95 11.34 9.14 19.7 23.84
ROA(総資産利益率) 12.44 14.33 0.3 9.04 10.07 8.19 17.82 21.3
営業CFM 35.36% 41.74% 31.68% 53.63% 43.78% 47.96% 58.28% 59.57%
2017年 2018年 2019年 2020年
ROE(自己資本利益率) 27.9 19.96 25.42
ROA(総資産利益率) 24.32 16.02 19.92
営業CFM 52.43% 51.37% 45.07%

こちらは経営の効率性を示すROEとROA、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

ROAは総資産利益率を表しており、会社が有する資産を活用してどれほどの利益を上げる事ができているかを表しています。

営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言える営業キャッシュフローマージンも極めて高く、売上高の半分超が社内に現金として流入する状況です。

グラフI-2 経営の効率性2

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
投資資本利益率(ROIC) 19.04 19.92 0.59 10.08 11.18 9.03 19.42 23.39
インタレスト・カバレッジ・レシオ 46.82 41.36 10.69 50.18 214.48 270.3
資産回転率 0.66 0.8 0.47 0.48 0.43 0.4 0.48 0.54
2017年 2018年 2019年 2020年
投資資本利益率(ROIC) 27.02 17.31 22.79
インタレスト・カバレッジ・レシオ
資産回転率 0.61 0.61 0.59

こちらでは投下資本利益率(ROIC)、インスタント・カバレッジ・レシオ、資産回転率の推移を示すグラフを掲載しています。

投下資本利益率は自己資本や有利子負債も含めた事業活動のために行われた投資がどれだけの利益を生み出したかを数字にしています。

インスタント・カバレッジ・レシオは、会社が営業活動により生み出す利益(基本的に営業利益)と金融収益(受取利息と受取配当金が主に該当)が、毎年の支払利息をどの程度上回っているかを示しており、 企業の財務健全性を示す数値であり、この数値が高いほど金利の支払いなどに関して財務的に余裕があります。反対に比率が低いと営業収益のうち多くの割合が支払利息に当てられる形で負債元本が減らず、財務上厳しい状態にあります。

総資産回転率は企業の資産が効率的に売上に結びついていることを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。

財務効率と回転率等

ここでは財務効率などに関連した数値を解説していきます。

グラフU 財務効率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売掛金回収期間 68.97 45.24 45.4 42.38 40.8 43.13 43.26 44.11
在庫日数
回収期間 21.47 19.52 17.13 14.79 22.29 23.68 23.99 22.82
現金循環日数
2017年 2018年 2019年 2020年
売掛金回収期間 43.86 44.16 44.27
在庫日数
回収期間 23.41 31.2 29.45
現金循環日数

ここでは、売掛金回収期間と在庫日数、回収期間、現金循環日数を紹介していきます。

売掛金回収期間は売掛金がどれくらいの期間をかけて回収されているかを日数で表しており、その日数が短いほど現金化までにかかる期間が短く資金を効率的に活用できていることになります。

在庫日数は在庫として滞留している日数を表しています。在庫として保有している商品の総数が売上の何日分と言い換えることも出来、この日数が少ないほど在庫量は適正な数にコントロールできていると考える事ができます。

回収期間は投資金額が投資によって生まれるキャッシュフローで計算して何年で回収することが出来ているかを表します。設備投資に関する収益性計算には様々な方法が存在しますが回収期間を指標とした場合、この期間が短いほど安全に効率的な投資ができていると考える事ができます。

現金循環日数は「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」とも言われ、企業が商品を仕入れるために支出を行なってから売上及び売上債権の回収によって現金を得るまでの期間を指します。この日数が長いほど、手元の現金が減っている期間が長い事になり資金繰りの懸念が現れるため、経営状態を表す重要な指標とも言えます。

グラフV 財務効率 回転率

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上債権回転率 5.29 8.07 8.04 8.61 8.95 8.46 8.44 8.28
棚卸資産回転率
固定資産回転率 3.44 3.62 2.63 2.99 3.64 3.71 3.87 3.64
 資産回転率 0.66 0.8 0.47 0.48 0.43 0.4 0.48 0.54
2017年 2018年 2019年 2020年
売上債権回転率 8.32 8.27 8.24
棚卸資産回転率
固定資産回転率 2.91 2.04 1.72
 資産回転率 0.61 0.61 0.59

ここでは、回転率を中心に解説します。売上債権回転率、棚卸資産回転率 固定資産回転率 資産回転率を紹介しています。

売上債権回転率は会社が有する売上債権の回収がどのくらいの期間で行われているかを示す指標で、この数字が低いほど債券の回収に時間がかかっており、資金の効率的な活用が妨げられている事になります。

棚卸資産回転率は在庫回転率と言われることもあり、仕入から売上に至るまでの在庫期間によって適切な在庫量などの判断をするための指標であり、在庫を減らしている会社はこの比率が高くなります。在庫回転率が低いと言う事は顧客に販売される事なく在庫として保持する数が多く、管理コストや廃棄リスクを負っていることになります。

固定資産回転率は保有する固定資産が効率的に活用されているかを示しています。この比率が低い場合は保有する固定資産が有効に活用されることなく滞留している疑いがあり、固定資産への投資が過剰である可能性があります。

総資産回転率は企業の資産がどれだけ効率的に売上に結びついているかを表す指標であり、企業の総資産が1年に何回売上高という形で回転したのかを示しています。売上高が総資産の何倍あるかを見ることでその売上に貢献した企業の総資産がどれほど効率的に活用されているかを測ります。(「グラフI-2 経営の効率性2」で解説済みです)