NYダウ平均が急上昇し過去最高値 新型コロナワクチン開発成功か??

急騰で始まった米国株式市場

大統領選挙の後初の週明けである11月9日の米国株式市場ではある発表により、株価は急騰しました。

始値のダウ平均は前日比1500ドル近い上昇の29896ドルと史上初の3万ドルに迫る勢いで始ました。S&P500も3641ドルで始まり、揃って最高値を更新しました。

NYダウ平均30種の直近5日 TradingView

その発表とは、ファイザーがドイツのバイオベンチャー企業ビオンテックと共同開発を続けていた、新型コロナウイルス(COVID−19)のワクチンについて「90%以上に対して感染予防の効果があった」とする臨床試験の初期結果発表です。

これを受けて金融・航空・娯楽・エネルギー・外食・製造など幅広い業種に対して大きな買いが入りました。これらの業界を取り巻く状況は大きく変わる可能性があります。大きな被害を受けたこれらの企業の株は、回復の機体による強力な後押しを得ています。

このワクチンは安全性の確認をした後に月内にもFDA(アメリカ食神医薬品局)緊急使用の許可申請を出す予定で、年内にもアメリカ国内で接種が開始される可能性があります。

しかし、治験は終了しておらず専門家の見解が含まれた形の論文としては発表されていません。万が一、これに新たな停止などの情報が入ると再び金融市場の混乱を招く恐れがあります。

治験の概要と初期結果

ファイザーの発表によるとこの治験には43000人以上が参加し、ワクチンを接種した人と偽のワクチンを投与する2つのグループに分けた上でそれぞれに対して2回ずつ接種しそのワクチンの安全性と効果を検証しています。

そのうち39,000人近くが2回目のワクチン接種を受けており、その後94人の参加者がCOVID-19の確定症例になりました。

この94人の感染者の中には偽のワクチンを接種した人が多く含まれワクチンを接種した人は接種しなかった人よりもCOVID-19に感染する可能性がはるかに低いことが示され、そのデータを分析した結果、予防効果は90%を超える発表しました。

発表された「90%以上の予防効果」は、60~70%とされていた当初の予想を大幅に上回っています。FDA(アメリカ食品医薬品局)は少なくとも50%以上の効果があることが新薬の正式な薬事承認の条件としています。

ファイザーでワクチンの研究開発部門を率ているのウィリアム・グルーバー氏は、「世界と米国、公衆衛生にとって最高のニュースだろう」と語っています。

残された課題

そしてこれには楽観する事ができない複数の課題が残っています。株式市場は楽観的な見方ですが、これには多くの疑問が残ります。

まず、有効性の詳細についてはまだ明らかになっておらず高齢者などにどの程度有効なのかや、重症化した人の深刻な症状を防げるかどうかについても不明であり、そもそも94人しか発症後などのデータはありません。

そして、この治験は2回のワクチン投与を必要としており、治験参加者の多くが2回目のワクチン接種を受けたのは最近だったため、ワクチンが有効な期間まだ分かっていません。

今回の新型コロナに感染した治験参加者のうち重症化したケースは1件もなくワクチンを投与した人に対する重大な健康被害の報告も無いとグルーバー氏は指摘しています。

ファイザーは11月第3週に安全性に関するデータがまとまると見込んでおり、安全性に問題が無いことを確認すれば月内にも米国内で申請を出すと見られています。

市場への影響

このファイザーによるワクチン開発の発表で、米国10年債利回りは前日比16.95%も上昇し0.85%から0.96%になりましました。これは、景気回復に対する楽観的な見方が強かった6月上旬以来の水準です。また、30年債の利回りは1.58%から1.71%に上昇しています。

米国10年債の直近5日 TradingView

しかし、これまでの巣篭もり需要や新型コロナウイルスから利益を得る可能性のある企業、または他の企業よりも簡単に乗り切ることができる企業を探している投資家の間で人気を背景に上がってきたハイテク企業を中心とするNASDAQ上場銘柄はあまり上がっておらず、11月10日の午前3時時点で約0.83%高の11993ドルで推移しています。

NASDAQ総合指数の直近5日 TradingView

また、ズームビデオコミュニケーションズなどの巣篭もり需要代表銘柄は10%を超える下落に見舞われています。

ズーム【ZM】の直近5日 TradingView

まとめ

今回のワクチン開発が成功であれば株式市場のみならず、人類にとって大きな一歩と言える大ニュースになると思われます。しかし、失敗だったりすると再び株式市場は混乱に陥る可能性もあり安易に楽観できる状況でもなさそうです。

実際にジョンソン・エンド・ジョンソンが健康被害のためにワクチン開発を一旦停止した前例もあるのでこのニュースには引き続き注目する必要がありそうです。

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2020年7月12日

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