バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の株価・銘柄分析と今後 バフェット率いる投資会社

バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の基本情報と歴史

「オマハの賢人」と呼ばれる伝説の投資家、ウォーレン・バフェットが会長兼CEOを務める世界最大の持株会社です。自動車保険会社であるGEICOを中心とした保険業を足場に投資業を行って長年の成功を収めてきました。
強い市場寡占力を有する成熟企業への投資を主体としておりApple(AAPL)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)、コカ・コーラ(KO)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)がポートフォリオの上位に上がっています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

創業年 1889年
上場年と市場 1988年 NYSE
従業員数 391500人
決算 12月
S&P格付け AA

 

バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の株価推移


バークシャー・ハサウェイ(BRK A)と(BRK B)の株価は長年S&P500に圧勝する成績で上昇してきました。市場が低迷した後に莫大なリターンを出す事が多いです。
投機の防止と長期保有できるグレードの高い投資家に持ってもらいたいとの思いから株式分割は行って来なかった為にとんでもない額となっていますが、バークシャーの株価に連動する投資信託が発売される話が出た際にその対処としてB種株式を発行しました。

PERとPBRの推移

バフェットはバークシャーの株価が本質的価値と大きく乖離した価格になる事を好んでおらず、自社株買いはPBR1.3を下回ったらと言った基準がありました。

しかし、現在は「本質的価値を下回ったらいつでも自社株買いを行う」としています。バークシャーの場合、これは投資信託の基準価額と考えると良いでしょう。

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。旧来は投資有価証券が70%近くを占める投資ファンドのような形でしたが、現在は事業収益が過半数を占めます。

その中でも、プレジションキャストパーツなどを含む製造業、GEICOをを含む損害保険事業、貨物鉄道であるBNSF鉄道、バークシャー・ハサウェイエナジーは有名ですが、マクレーン・カンパニーと言った卸売大手を保有する事は意外にもあまり知られていません。

2003年にバークシャーが買収し、コンビニから軍事基地まで様々な場所の小売店に卸売を行っています。元親会社であったウォルマートは現在も大きな取引先の一つであり続け、売上高の約25%に相当します。

このように、株式投資を行っている印象が強い企業ですが足元では景気に左右されにくい安定した事業を複数傘下に収めて収益の最大化に取り組み続けています。

実質的な投資ファンドとして上げた大きなリターン

バークシャー・ハサウェイは1965年から2019年までの54年間で1万倍超のリターンを達成しました。同期間のS&P500は150倍ほどなので圧勝ということになります。

しかし、2003年辺りからバークシャー・ハサウェイのリターンはこれまでよりも落ちてきておりS&P500と同程度の成績に収まることが増えてきています。これには巨大化しすぎたことによる銘柄選択の難しさや割安で株式を買うことが難しい近年の環境といったバリュー投資そのものの難しさがあります。手元に膨大な現金を余らせていることからもその様子がうかがえます。

そのため、近年では今後も高いリターンを収められるようにバークシャーは自社株買いや10~20年以内に配当を始める可能性を検討しているといいます。

ウォーレン・バフェットCEOの後継者問題

前述のように極めて高いリターンを上げてきたバークシャー・ハサウェイですが、筆頭株主でありCEOを務めるウォーレン・バフェットは2019年11月時点で89歳と高齢でありその後継者問題は30年近く続いています。有名な株主へ宛てた「バフェットからの手紙」で「いつトラックにひかれて死ぬかわからない…。」と毎年のように後継者問題を提起しています。

後継者は定まったかのように思われた矢先にスキャンダルで消えたりしてきていましたが、現在に至るまで各部門ごとに後継者が定まったかのように見えつつあります。

これまで、IPOには投資をしないでいましたが2020年に注目されていたクラウドサービス企業「スノーフレーク」に投資を行いました。これは、新たに加わった二人のポートフォリオマネージャーの意向があると見られています。

他にも、2019年のAmazonへの投資や2020年の日本の商社株を5%を超えて保有し始めたときにはバークシャーが投資のスタイルを変えつつあると注目を集めました。

アメリカ経済、S&P500を含めた株式の将来疑いを持っていません

新型コロナウイルスが猛威を奮う中で開かれた、2020年5月2日に行われた第一四半期決算の発表と株主総会の場でバフェット氏は1929年の大恐慌以来のボラリティに見舞われるこの株式相場の中でもバフェット氏は株式がこれまでに示してきた歴史的リターンに対する見解を変えていないと表明しました。

これまで、いくつもの災害・紛争・恐慌・経済危機に回れながらもそれらを乗り越えてきた株式相場は今回も乗り越えると考えており。長期的に株式への投資を行った投資家は十分に報われるとなお信じています。

個別株への投資を躊躇する人は経費の安いS&P500を引き続き推奨しています。これらにはアメリカの非常に多くの多国籍企業を含むため世界的な分散効果もある程度あります。

「何事も米国の成長を止めることはできない」と米国株式に対する強気の姿勢を崩しませんでした。

バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の財務分析

売上高と営業利益等の推移

 売上高と営業利益等、損益計算書項目の推移を示しています。それぞれの事業が年々成長を続けています。バークシャーは成長し続ける企業を買収しており、全体としても成長を続けている形です。

営業利益と純利益の推移

2018年に会計基準が変わり、株式の評価損益が計上されるようになっており実際の利益を見るためには営業利益に着目する事をお勧めします。

営業利益率と純利益率の推移

営業利益率は基本的に安定した水準となっています。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 9.77 9.76 18.22 1.63 33.22
1株当たりの売上高(SPS) 0.12 0.13 0.15 0.15 0.16

順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

年々成長するBPSがバークシャーの価値の拡大を示しています。SPSは見にくいので数字を別途添付しておきます。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

バークシャーは保険業界でも財務がいい事で非常に有名です。自己資本が半数を占め、返済が迫る短期債務を基本的に有しません。保険業が生み出すフロートと様々な子会社が生み出す事業収益がこの複合企業を支えています。

キャッシュフローの推移

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

フリーキャッシュフローは株主にとっては特に重要で会社が自由に使えるお金を指します。これが内部留保になったり、配当・自社株買いの原資となるからです。

キャッシュフローも成長を続けています。これはバフェットの新たな投資資金や買収、自社株買いなど企業価値向上のためのあらゆる手段に活用されます。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

 こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示す自己資本比率、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

 自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。前述のように約半数を一貫して維持し続けており健全性は非常に高いです。

 営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

 一概に言えるものではありませんが、15%を超えており総じて良好と言えるでしょう。

 

バークシャー・ハサウェイ【BRK.A BRK.B】の株主還元

配当と配当性向・増配率の推移

配当金は支払っておらず配当性向・増配率もありません。2014年にバークシャーが配当を開始するか否かが計られましたが、圧倒的多数で株主はこれを否決しバフェットに再投資を任せる選択をしています。

バフェットに再投資を任せる事ができるのみでなく、配当金を受け取る時の所得税分を節約し複利の力を最大限に活かす事ができます。

しかし、近年になってバフェットは配当に言及しているため将来のある時期にバークシャーは配当を開始する可能性があります。

 

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。バークシャーは株価が割安とみられる水準で取引されている際に自社株買いを行う以外あまり行っていません。

近年比較的多く行われています。

まとめ

バフェットも90歳になりました。既にそれぞれの分野で後継者となる人部が多くの権限を委譲されて運営していると市場は見ています。

バフェットの後継者問題や今後のリターンについて明るい見通しばかりではありませんが、株式会社として高いリターンを実現し続けることを最優先事項として関係者は考えており、投資のスタイルが時代の変化に伴い変わっても企業文化を維持し続け、高いリターンを出し続ける事ができるかの多くはその後継者たちに委ねられていると言っていいでしょう。

投資手法も時代に合わせた変化があり、この先も時代に合わせて対応していくものと見られます。

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