バークシャー株主総会のポイントとバフェット氏の動き

著名な投資家、ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイは5月2日に2020年第1四半期の決算を発表するとともに年次株主総会を開催しました。

バフェット氏が経営権を握って以来55回目の開催になります。

例年は世界中の投資家がネブラスカ州オマハに集まり、バフェット氏や副会長のチャーリー・マンガー氏に質疑行う他にも様々なイベントがありまさに祭典のように盛大な規模で行われますが今年は新型コロナウイルス感染拡大による「オマハをホットスポットにしたくない」とのバフェット氏の意向により初のビデオ中継で質疑応答が行われました。

 

壇上に立ち質疑応答を行うのは、ウォーレン・バフェット最高経営責任者とグレッグ・アベル(保険部門取締役)となり、チャーリー・マンガー氏は初めて壇上に共に立たないことになります。また、バークシャーの取締役の多くはオマハから離れたところに居住しています。

 

バークシャーハサウェイを取り巻く環境は株式市場と同じく厳しくなりつつありますが、それと同様かそれ以上に今後の動きも注目されています。

この株主総会でのポイントをいくつか解説します。

決算は5兆円の赤字、しかし本業は好調 会計基準に注意

2020年1~3月期決算は株安が響き497億ドル(5兆3100億円)の赤字でした、これは有価証券の評価額が純損益に反映される会計基準が適用されていることが響いています。鉄道やエネルギーなど事業子会社の収益を示す営業利益は20年1~3月期の同利益は58億ドルとなり、前年同期比6%増と安定しています。

保険料収入は2019年の第1四半期と比較して10%増加しましたが費用も8%増加しました。

これらは現金支出を伴わない会計上の損益が大多数である点に注意してください。

これまでの株価上昇に伴い14兆円にまで手許現金が増加していますが、これらをどう活用するかが注目されます。

バフェット氏は航空株をすべて売却しました

この株主総会で、「お気に入り銘柄」として保有していた航空会社株式、9%を保有し筆頭株主となっていたデルタ航空(DEL)、2位となっていたサウスウエスト航空(LUV)、ユナイテッド航空(UAL)、アメリカン航空(AAL)の株式を全て売却したと明らかにしました。新型コロナウイルスの流行で航空業界に関して「世界は変わる」「コロナの影響がいつまで続くかもわからない。旅客機の席数が供給過多」と述べ感染が収束しても元のように乗客数が戻らない可能性を示唆しました。

また、その前2月にデルタ航空(DEL)株を買い増した事については「間違いだった」と述べました。

当初はこの4大航空会社に70~80億ドルを投資し10億ドルほどの収益を得られると期待していました。

今回の事態で困難に見舞われる中で資金調達に奔走した各社で様々な対応に尽力する各社のCEOはじめ経営幹部を批判はしなかったものの、上記のように「世界は変わる」「コロナの影響がいつまで続くかもわからない。旅客機の席数が供給過多」と述べこの危機が去った後に一定の水準が回復したとしても、座席数とは別に飛行機そのものの供給過多が当面続く可能性を指摘し、業界を通じて成長は限られるとの見方を示しました。

実際に出張がビデオ会議などで代替可能なものだと社会で定着するとビジネスマンの出張は減る可能性があります。

アメリカ経済、S&P500を含めた株式の将来疑いを持っていません

1929年の大恐慌以来のボラリティに見舞われるこの株式相場の中でもバフェット氏は株式がこれまでに示してきた歴史的リターンに対する見解を変えていません。

これまで、いくつもの災害・紛争・恐慌・経済危機に回れながらもそれらを乗り越えてきた株式相場は今回も乗り越えると考えており。長期的に株式への投資を行った投資家は十分に報われるとなお信じています。

個別株への投資を躊躇する人は経費の安いS&P500を引き続き推奨しています。これらにはアメリカの非常に多くの多国籍企業を含むため世界的な分散効果もある程度あります。

「何事も米国の成長を止めることはできない」と米国株式に対する強気の姿勢を崩しませんでした。

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