アメリカン・エキスプレス【AXP】の株価・銘柄分析と今後 バフェットが愛する高いブランド価値

アメリカン・エキスプレス【AXP】の基本情報と歴史

アメリカン・エキスプレスはウェルズファーゴの創設者でもある。ヘンリー・ウェルズとウィリアム・ファーゴが創設したクレジットカード事業者です。通称アメックスとも呼ばれ世界で知らない人はほとんどいないといえるほどに高いブランド力を誇ります。創業時は荷馬車運送業から始まり、世界初の郵便為替開発、トラベラーズチェックの発行で事業を世界規模で展開し始め、今日に至るまでクレジットカードの他に金融・旅行手配・保険サービスなどを行っています。ウォーレン・バフェットが率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが主力銘柄にしています。

富裕層を中心にサービスを展開しているだけあり、1人当たりの決済額はビザ「VISA」やマスターカード「MasterCard」よりも大きく別格の注目と期待ができる企業だと思っています。

企業情報(創業年・上場年と市場・従業員数・決算・S&P格付け

増配年数 8年
S&P格付け BBB+
従業員数 64000人
創業年 1850年
上場年 1977年
決算 12月

アメリカン・エキスプレス【AXP】の株価推移


カードを直接発行する関係上、貸し倒れが増えリーマンショック期に大きな打撃を受け金融持株会社となり見事に立ち直っています。また、2016年にコストコとの独占契約が終了し顧客の流出が懸念されましたが大きな影響はなく業績と株価を伸ばし続けています。

富裕層を中心とした顧客基盤を築いており、カード利用額は他社の倍以上と決済額で効率が良く年会費収入や決済手数料収入が力強い収益となっています。

決済額は世界3位で、今後も金利・手数料収入が増加する見通しで増益が見込まれています。

PERとPBRの推移

PERは「株価収益率」であり、その株式が収益の何倍で取引されているかを表しており一般的には割安か割高かを測る代表的な指標の一つと言われています。

ただし、これは先行きの業績に対する投資家の期待を表している面もあり低PERの株が本来の価値より割安なのではなく、万年割安株となる可能性もある事に留意しましょう。反対に高PERの株が一概に割高と言った訳でもなく、その高いPERは将来の成長によって正当化される可能性があります。(収益が上る=株価収益率は下がる)

また、自社株買いによってEPS(1株あたり利益)が上がることでもPERは低下します。

PBRは「株価純資産倍率」を表し会社が保有する純資産の何倍で株式が取引されているかを表します。1倍を下回れば会社清算時の残余財産分配額を下回る事になるため割安と言えます。

しかし、不人気な業種だったり将来性が乏しいとされる企業は1倍を切ったまま放置される事がある事とその純資産は全てが換金可能とは限らない事に注意しましょう。

これらは、業種別で比較することでより参考になります。

他の金融株同様に低金利の環境下で比較的割安に近い状態が続いています。緩やかな成長を考慮すれば決して高い買い物ではないでしょう。

アメリカン・エキスプレス【AXP】の企業分析・注目ポイントと今後の事業展開

事業構成

事業の構成比率を表しているグラフです。消費者向けの総合サービスが売上の過半数を占めています。

国・地域別売上高比率

その企業の売上高が地球上のどこで生み出されたものなのかを表しています。売上の大多数はアメリカ国内から得ています。日本を含めた他国が他をバランスよく占める形です。

高ステータスのクレジットカード

アメリカン・エキスプレス(AXP)のクレジットカードは高ステータスで知られています。旅行関連事業も行っていることから旅行関連で非常にサービスがよく出張等にとても便利なクレジットカードです。また、決済シェアでは大手2社であるVISA(V)やMasterCard(MA)に遠く及びませんが、ブランドによる差別化でクレジットカードが信用の証とも言えるアメリカでも重要な役割を持っています。

貧富の格差

今後は貧富の差が増大すると予想される中でアメックスのクレジットカードはVISAやMasterCardと比べて一人あたりの平均使用額が2倍以上とも言われており、これは資本主義社会の根本的問題でありながらもアメリカン・エキスプレス(AXP)への追い風になると思われます。

代表的なバフェット銘柄

1960年代に起こった詐欺事件にアメリカン・エキスプレス(AXP)が巻き込まれ、6000万ドルの損失を被ったことで倒産の危機とも言われていた中でバフェットは「このブランドは何があっても絶対に揺るがない」と確信し、当時の総資産の40%をアメリカン・エキスプレス(AXP)に投資しました。

その後、これによりバフェットは2000万ドルもの利益を得たといわれています。

アメリカン・エキスプレス【AXP】の財務分析

直近5年をグラフにしてそれより前のデータがあるとより理解が深まると思われるものはグラフの外で更に5年ほど前まで載せています。

営業収益と純利益の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
営業収益 19,024 25,375 28,850 29,565 30,864 32,248
純利益 2,130 457 4,935 4,482 5,359 5,885

営業収益と純利益の推移を示しています。主に金利収入と決済手数料収入で構成されていますが、これらは好調で増収増益を重ねています。

純利益率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
純利益率 11.20% 1.80% 17.11% 15.16% 17.36% 18.25%

純利益率としてもほぼ安定して15%を超えており、非常に良好と言って差し支えないです。

BPS・EPS・SPSの推移

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年
EPS 5.05 5.61 2.99 7.91 7.99

過去のデータ

2009 2010 2011 2012 2013 2014
EPS 1.53 3.35 4.12 3.89 4.88 5.56

 順にBPS(一株当たりの純資産)EPS(一株当たり純利益)SPS(一株当たり売上高)を示しています。これらは一株当たりの価値を測る数字として有効です。

順調で緩やかに成長を続けています。3つとも連動して伸びており、しっかりと成長が企業の規模拡大に繋がっています。

貸借対照表

貸借対照表の概略です。ここでは特に流動比率を見ると良いでしょう。流動資産が流動負債の額を上回っていれば短期的な債務を早期に完済する事が出来ると見込まれるからです。しかし、流動資産にも即時換金できるものばかりではないため内容が重要な事に注意しましょう。流動比率200%超えや当座(現金同等物)比率100%超えがより厳密に見た安全性の指標とみなされています。

金融持株会社であり、特殊な構造となっており規模は順調に拡大しています。

キャッシュフローの推移

営業キャッシュフローは営業活動による収支、投資キャッシュフローは投資活動による収支、財務キャッシュフローは借入金の返済や配当・自社株買いなどを表します。新規借入などを行った時はプラスになる事があります。

営業キャッシュフローが高めで推移しており、収益性の高さが伺えます。

ROE・自己資本比率・営業キャッシュフローマージンの推移

 こちらは経営の効率性を示すROE、健全性を示すROE、営業活動からどれだけ効率的にキャッシュフローを得ているかを示す営業キャッシュフローマージンです。

ROEが高い企業は設備投資や自社株買いを通じて資本を効率的に活用していることを示しているため、高ければ高いほど自己資本比率は下がる傾向にあります。

 自己資本比率はその名の通り総資産に占める自己資本の割合で計算されます。

 営業キャッシュフローマージンは売上高のうちどれだけの金額を現金で得る事ができたかを見る指標です。高いほど売上額から経費をかけず会社に現金収入をもたらしていると言えます。営業キャッシュフローが営業利益を下回る場合はその営業利益が現金ではない別の入り方をしている事に注意しましょう。

15%を超えていれば良好と言える中で30%を25~35%で推移するかなり高水準な成績です。

設備投資額の推移

設備投資の多い会社は成長企業と見られ、将来が期待されている事が多いです。中には維持費的なものもあるので多額の設備投資が何を目的にしているかは見極める必要があります。

の株主還元(配当と配当性向・増配率)

配当と配当性向・増配率の推移

2009 2010 2011 2012 2013 2014
配当 0.2 0.2 0.2 0.2 0.23 1.01
配当性向(%) 13.07% 5.97% 4.85% 5.14% 4.71% 18.17%

 配当金と配当性向の推移を記載しています。配当金は2013年以降増額を続けており、配当性向も低く抑えられ安全な配当と考えて良いでしょう。

発行済み株式数の推移

 自社株買いなどによって発行済み株式数が減るほど、一株当たりの価値は向上し株主に利益をもたらします。

配当性向が低めながら、自社株買いによっても株主還元を行っているため株主還元には積極的な姿勢が見られます。

まとめ

1人当たりの利用額も大きいアメリカン・エキスプレス(AXP)は今後のアメリカ経済の発展と共に利用額をさらに拡大し業績も上向いていくと思われます。この、今後のキャッシュレス決済の時代に絶大な信用とブランドを示すカードとして独自の存在感を持ち続けるでしょう。

質の高い顧客・顧客の出張や旅行手配・資本主義の仕組みなど、ワンフレーズで表せる今後の注目ポイントがあります。

実際に決済総額では世界3位であり、注目に値する企業の一つです。

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